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SUMiRE MEMO
8月12日 大阪夕刊
by 平松澄子
公演の詳細は公式サイトで

(1)在籍5年 舞台に映える大型トップ
(2)バウ主演で立役の評価高まる
(3)当たり役 苦労重ねた「ファントム」
(4)「いかにリセットできるかが大事」
連載 産経新聞における主な塚関連連載記事は次のとおりです。

・大阪本社が発行する毎週金曜日夕刊の「タカラジェンヌ 夢の軌跡」

・大阪本社が発行する毎月第2火曜日の「宝塚ファンタジア 夢の小部屋」

番組表 東京版朝刊TVメディア面のBS・CS欄にはCSチャンネル「TAKARAZUKA SKY STAGE」の番組表と解説を毎日掲載しています。

僚誌 月刊「TVnavi」に「Stars of TAKARAZUKA」を連載中。
ENAK編集部
編集局文化部
TVnaviサイトはこちら
宙組 和央ようか(3):タカラジェンヌ夢の軌跡
当たり役 苦労重ねた「ファントム」
「ファントム」の怪人役
「ファントム」の怪人役
舞台人生でターニングポイントになった作品を聞くと、意外にも平成6年の宝塚バウホール「2人だけの戦場」と、ロンドン公演をあげた。

「それまでは大声を出して、常に必死にセリフを言っていたんです。それが、大きい声や必死さだけがお芝居ではないんだと分かりだした。そのあとのロンドンは、初めて雪組以外の人たちと一緒の公演で、取り残されないようにとすごい集中力でがんばりました」

入団6、7年目で急激に成長した時期だったのだろう。10年に宙組に組替えになり、12年には姿月あさとのあとをうけて2代目のトップに就任。宝塚大劇場のお披露目公演は「望郷は海を越えて」「ミレニアム・チャレンジャー」だった。「トップになって何が変わったという感覚はなかったんですが、客席ではファンの方が泣いてる。自分のことのように喜んで下さっているのに感謝しましたね」

2作目が「ベルサイユのばら〈フェルゼン編〉」で、そのあと「カステル・ミラージュ」、「鳳凰伝」、「傭兵ピエール」と続き、最大の当たり役になった「ファントム」(16年)に出合う。「オペラ座の怪人」をもとにしたアメリカのミュージカルの宝塚版。醜い顔の傷を仮面で隠した怪人の心の闇を、ていねいな演技で人間味豊かに表現し、大きな感動を呼んだ。

「主演作品にはそれぞれ思い入れがあるんですけど、もう1回やりたいと思うぐらい気に入っているのは『カステル・ミラージュ』。それを上回ったのが『ファントム』かな。見かけが全く宝塚的じゃないし、顔を隠す主役なんてお手本もない。半年以上前から何度も打ち合わせして、顔の傷とメークと仮面と髪の毛に関しては、自分でも考えて本当に労力を費やしたんです。歌もメロディーは美しいけれど難しかった。すごく苦労したけれど、あの役にめぐり合えて本当によかった。公演を終わりたくない気持ちでしたね」

そんな努力の汗がしみ込んだ傷や仮面などの“ファントム・セット”は、すべて記念にとってあるそうだ。 (つづく)





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