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日生劇場公演「オクラホマ!」制作発表
「海外ミュージカルへの挑戦」の原点に
7月3日(月)
宝塚歌劇団は3日夕、東京・日生劇場で10月に上演するミュージカル「オクラホマ!」の制作発表を行った。(会見一問一答はこちら

専科の轟悠が主演し、霧矢大夢、城咲あいら月組の選抜メンバーが出演する。日生劇場公演は同劇団創立88周年の2002年に「風と共に去りぬ」を上演して以来これで5回目。

会見したいしさんたち 「オクラホマ!」は、1943年初演のブロードウェーミュージカルの名作。「サウンド・オブ・ミュージック」「南太平洋」など数々の名作を生み出したリチャード・ロジャースとオスカー・ハマースタインIIの名コンビが誕生するきっかけになった作品。

宝塚歌劇団が1967年に月・星合同公演として初めて海外ミュージカルを上演した際の作品でもある。1984年のバウホール公演以来の再演だが、小林公一理事長は次のように説明する。

「初演時は米国から演出家を招いて、いわば米国のまねをした。あれから40年。さまざまな取り組みをしてきた宝塚が、本格的海外ミュージカルへの取り組みの原点ともいうべき作品をどう料理できるか。日生劇場公演も5回目の節目であり、原点に回帰するつもりで再演することにした」

いしさん 演出の中村は「この作品はミュージカルの基礎中の基礎といっていいが、明るく楽しいだけのミュージカルにあって初めて人間を深く描いた作品でもあります。轟悠と月組のメンバーならではの新しい『オクラホマ!』を目指してプランを立てていることころです」と意欲を語った。

今月7日から東京公演を控えた「暁のローマ」「レ・ビジュー・ブリアン」に続いて月組との共演になる轟は、主役のカウボーイ、カーリーを演じる。

「宝塚音楽学校の本科生のときにバウホール公演を拝見しましたが、霧矢くん、城咲さんほか36人の月組生とともに、あれを上回る『オクラホマ!』を完成させたいです」

霧矢は陰のある男、ジャッド。

「登場人物の中でただひとり孤独な男で、演技の幅を広げられるのではないかと期待しています」

きりやん 「そばにいるくせいに私が殺されるところでも助けてくれない」。轟が冗談めかしていうように「暁のローマ」ではからむことが少ない轟と霧矢だが、「霧矢くんの舞台は以前から観ていましたし、彼女は歌が得意だから今回のような作品なら安定した舞台にしてくれるでしょう。ですから、そのうえでお客様が求めるものに対処することもできる。私の演じるカーリーという明るい役が、思いを秘めている霧矢くんのジャッドとどう闘うか。今から戦略を練っています」と霧矢に信頼を寄せる。

大先輩のおほめの言葉にほおを紅潮させた霧矢が「轟さんは雲の上の存在。男役としての存在感をはじめすべてがすばらしい。学ばせていただくことがたくさんあると思います。全身全霊でぶつからせていただきたい」と力のこもった言葉を返すと、轟は思わず首を振って会場の笑いを誘うなど早くも息の合ったところを見せた。
あいあい 一方、轟の相手役となる城咲は「轟さんは伸び伸びと芝居をして受け止めてくださいます。今回も伸び伸びと演じられたらいいと思います」と、やや緊張しながらも自然体で話した。

そんな城咲について轟は「スラっとして目立つ人。理想の娘役。ふだんはコロコロとよく笑う人です。昔はもっと静かだったと聞かされて驚いたほどです。私は相手役に『こうしてほしい』と言わない。ましてや舞台にのれば年次の上下はありませんから、自由にやってほしいですね」と、伸び伸び宣言にお墨付きを出した。

会見の後、3人は「美しい朝」など4曲を披露。歌唱力に轟から信頼を寄せられた霧矢だが、今回は歌は少ないという。が、「轟さんたちの歌をつい口ずさんじゃう。それぐらい親しみのある覚えやすい歌がいっぱいなんですよ」とPRした。

9月からけいこに入る予定。10月5〜27日、東京・日生劇場で上演。

会見写真グラフこちら




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