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宙組「維新回天・竜馬伝!」「ザ・クラシック」宝塚大劇場公演
貴城&紫城、渾身のラスト
  大阪夕刊 by 平松澄子
新生宙組のトップ・コンビ、貴城けいと紫城るいの、1度限りの宝塚大劇場公演。「維新回天・竜馬伝!」と「ザ・クラシック」で退団する2人の、この作品に賭ける意気込みが、ストレートに伝わってくる仕上がりだ。

29sumireishinn.jpg 「維新回天…」(石田昌也作・演出)は副題に「硬派・坂本竜馬III」とあるように、平成元年に宝塚バウホールで初演した作品を、大劇場用に大胆にリメークした。薩長同盟と大政奉還の歴史的な出来事を軸に、明治維新の立役者となった竜馬(貴城)を中心とした青春群像を描いている。

勝海舟(立ともみ=専科)、中岡慎太郎(大和悠河)、徳川慶喜(蘭寿とむ)、西郷隆盛(寿つかさ)、桂小五郎(北翔海莉)ら実在の人物が大勢登場。その間を飛び回る自由人の竜馬を、貴城はキュートでさわやかに、誰からも愛されるキャラクターとして表現した。そんな竜馬を愛するお竜役の紫城もおきゃんでいじらしい。

「おぎゃー」という赤ん坊の泣き声で始まり、土佐の「よさこい踊り」で終わる石田演出は、随所に笑いのツボをちりばめ、明るく軽やかに見せる。ウエスタン調の音楽も効果的だ。

今年の大劇場公演では唯一の日本物。経験豊富な貴城や立らベテラン勢の物腰はさすがに決まっているが、未経験者が多い宙組の若手とのギャップは大きい。宝塚ならではの美しい日本物は貴重な財産だけに、定期的に続ける大切さを痛感した。

「ザ・クラシック」(草野旦作・演出)は“ピアノの詩人”といわれるショパンの名曲を中心に、クラシックの世界をレビュー化した作品。貴公子タイプの貴城には涼やかで美しいメロディーがよく似合い、品よく華麗に舞い、歌う。

男役のかっこよさを強調する軍服をアレンジした衣装を多用。フィナーレでは赤い軍服の群舞の中に、オフホワイトの貴城が際立つ。歌ではエトワールをつとめる和音美桜の歌唱力が光った。

12月12日まで。

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