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花組 真飛 聖に聞く
王子様系の役も素敵に演じていきたい!
TVnavi 10月号
まとぶん 明朗快活、飾ることのないお茶目な性格の人だが、ショーの舞台では一転、オールバックリーゼントが抜群に似合い、まさに上品でクラシカルな宝塚の正統派男役の魅力を見事に体現している。一方、芝居ではどちらかといえば白くフンワリとした役よりもエキセントリックかつ骨太でカリスマ性のある“黒い”役を得意としてきた。が、昨年、花組への異動を機に、大劇場公演では貴族系の“白い”役に縁がある。

『ファントム』ではオペラ座のパトロンのフィリップ役。ヒロイン・クリスティーヌに恋する伯爵の若々しさを好演、淡いブルーやレモンイエローの衣装を着こなす真飛の華やかさも、客席は堪能している。

  

「確かにこれまで濃い役が多くて、私自身も演じるにはそういったタイプが好きで、白いイメージの役には苦手意識があったんです。でも、3年前の『シンデレラ』(外部出演作)で王子役という白い役の代表のような役をやってみてはじめて、白馬の王子様のような役が素敵にできてこそ、本当の宝塚の男役なんだと実感したんです。宝塚はやっぱり、お客様に夢を見ていただくところですからね。花組に来てから貴族の役が続いたこともあって、これからは白い役も魅力的に演じていけたらいいなと思っています。『ファントム』のフィリップでは髪をかなり明るくして、馬に乗ったらなびくような雰囲気の付け毛もし、自分でもとても新鮮です」

  

11月には花組生として初めて主演する舞台『MIND TRAVELLER―記憶の旅人―』が控える。サスペンス要素が強いミュージカルで、作・演出は『エリザベート』の小池修一郎。下級生の頃の『イコンの誘惑』以来、久々の顔合わせだ。

  

「記憶喪失になってしまい、大事なことを思い出せず、それを探っていく男を演じます。彼が背負っているものとは何か。何が彼を待ち受けているのか…という展開になると思います。小池先生が私に持つイメージから作り出される色と、私自身が出したい色とがいい感じで混ざり合った作品になればいいですね」

  

今年、男役12年目。花組スターとして益々の活躍が期待される中、今後やってみたい役は? と聞いてみた。真飛の日本物は絶品ゆえ、またぜひ観てみたい! と願うのだがいかがでしょうか?

  

「私も日本物がやりたい! 光源氏のような日本物ならではのプレーボーイをぜひ! 音楽学校で初めて日舞をやって以来、日本物は極力避けたかったところがあったんですけど(笑)、一昨年の『花のいそぎ』主演で日本物の良さをたくさん教えていただいて大好きになったんです。着物のお衣装もそうですけど、日本物のメイクが気に入りまして。アイラインの描き方がとても繊細なんですが、コツをつかみました(笑)」

真飛聖のTV Check Now!
私は家に帰ったら舞台とは全く別のことをして気分転換するタイプ。料理が好きで、テレビをつけながら何時間もかけて作ったりします。最近のドラマでよく見ていたのは「ブスの瞳に恋してる」や、宝塚の先輩・天海祐希さんが主演されていた「トップキャスター」。1回見て完結するドラマが好きで、2時間サスペンスものも大好き。朝はテレビにタイマーをセットして目覚ましがわりにもしてます!


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ここは宝塚記事のページです

MIND TRAVELLER

花組シアター・ドラマシティ公演に主演!
ミュージカル・サスペンス
MIND TRAVELLER―記憶の旅人―
11月10〜22日 at 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
11月30日〜12月6日 at 日本青年館 大ホール

目覚めた時、記憶喪失でジョン・スミスと名付けられた男が主人公。政府の秘密組織に所属していたらしいが、一体、自分に何があったのか。過去を失った男の自己再生の道と、その過程で芽生えた愛の物語を描く。
作・演出=小池修一郎
(問)宝塚歌劇インフォメーションセンター    TEL.0570-00-5100


PROFILE
まとぶ・せい 10月13日生まれ。神奈川県出身。1995年『国境のない地図』で初舞台後、星組に配属。1999年『我が愛は山の彼方に』で新人公演初主演。2002年『ヴィンターガルテン』で朝澄けいとバウ公演初主演。03年、日生劇場公演『雨に唄えば』で女役・リナ役を好演。04年『花のいそぎ』でバウ単独初主演。05年8月に花組へ組替え。01年の『花の業平』新公・在原業平役は「当時夢中すぎて役を楽しめなかったので、いつかもう一度やってみたい」とか。