産経Webへ戻る
ENAKってどういう意味? | お知らせ | 新聞バックナンバー購入 | 問い合わせ | リンク・著作権 | MOTO | 産経Web
全組の記事インデックス花組の記事一覧月組の記事一覧雪組の記事一覧星組の記事一覧宙組の記事一覧専科の記事一覧
月組 宝塚大劇場公演評
勢いあふれる2作品
  大阪夕刊 by 平松澄子
日本の国の成り立ちを民族舞踊で力強く仕上げたスピリチュアル・シンフォニー「MAHOROBA−遥か彼方YAMATO−」(謝珠栄作・演出・振付)と、ダンディーなマジシャンを主人公に、ウソから出たマコトのような話を小粋にまとめた「マジシャンの憂鬱(ゆううつ)」(正塚晴彦作・演出)。宝塚大劇場の月組公演は、見応えのある2本立てで、トップスターの瀬奈じゅんを中心に、充実期を迎えた組の実力とまとまりを感じた。

「MAHOROBA」はOGの謝が初めて1作品を担当。天地創造から八百万の神々の誕生、YAMATO国の英雄オウス(瀬奈)がクマソや東国遠征の果てに倒れ、白サギとなって甦るまでを、エネルギッシュな踊りの連続で見せる。

なかでも、津軽三味線の重奏(上妻宏光音楽)にのって剣舞を踊る第8場「吹雪」のシーンが秀逸。ほかにも火の踊りや傘踊りなど久々の郷土色豊かな踊りが新鮮だ。ただ、全力投球のシーンばかりでいささか疲れるが、背景にLEDを使った動画を多用しているのが効果的。

「マジシャンの憂鬱」の舞台は20世紀半ばのヨーロッパのとある国。マジシャンのシャンドール(瀬奈)は偶然に当たった透視術が評判となり、皇太子のボルディジャール(霧矢大夢)からも強引に、3年前に交通事故死した皇太子妃についての真相究明を依頼される。適当にごまかして終わらせるつもりが、命を狙われたことから皇太子妃の侍女だったヴェロニカ(彩乃かなみ)らにぴったり護衛されるハメに。苦し紛れにシャンドールは「皇太子妃は生きている」と言ってしまうが…。

この記事は携帯サイト「芸能サンスポ」でも読めます驚くようなストーリーが、次から次へと回り舞台を駆使してスピーディーに展開。終わってみると見事につじつまが合っているという“正塚マジック”に翻弄(ほんろう)されるのが楽しい。主人公をマジシャンにした設定が生きて、瀬奈はコメディーセンスあふれる好演。専科の矢代鴻、未沙のえるの突出した芝居も見どころだ。

9月17日まで。





携帯版SUMiRE STYLE スミレモバイル登場

産経Webは、産経新聞社から記事などのコンテンツ使用許諾を受けた(株)産経デジタルが運営しています。
すべての著作権は、産経新聞社に帰属します。(産業経済新聞社・産経・サンケイ)
Copyright(C)2007 SANKEI DIGITAL INC. All rights reserved.

ここは宝塚記事のページです

携帯で読むSUMiRE STYLE