月組 城咲あい The name of タカラジェンヌ II
宝塚という城で愛の花を
2007/12/17
産経新聞大阪夕刊 by 平松澄子
本名の「愛」を生かし、「宝塚というお城の中で、愛の花を咲かせるように」との願いを込めて、同期生と考えた芸名という。
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大人っぽく、上品な雰囲気を持つ娘役。現在、宝塚バウホール公演「HOLLYWOOD LOVER」で、ヒロインの映画女優ローズを演じている。1940年代のハリウッドを舞台に、元恋人の映画監督ステファーノ(大空祐飛)との、ほろ苦い愛のすれ違いを描く作品(25日まで。東京・日本青年館公演は来年1月19〜25日)。
「ローズは女優として成功しても、何か心が満たされない。働く女性たちが多くなった現代でも、共感できる女性像だと思います。大空さんとがっちり組ませていただくのは初めて。お衣装も早替わりの連続なんですよ」と奮闘している。
小学校4年生の時に「紫禁城の落日」を見てバレエを始め、中学卒業時に音楽学校を受験して1回で合格した。「源氏物語あさきゆめみし」で初舞台を踏み、月組に配属。14年「ガイズ&ドールズ」新人公演でヒロインのサラに抜擢(ばってき)される。
「舞台の記憶が全くないんです。怖いもの知らずだったんですね」
同年に開局したCS「TAKARAZUKA SKY STAGE」の第1期スカイフェアリーズにも選ばれ、15年はバウ「なみだ橋えがお橋」の遊女十六夜役で初ヒロイン。新公のヒロインは計4回経験し、バウのヒロインも今回の「HOLLYWOOD−」で4度目。「いつも驚かされ通しです」というが、トントン拍子だ。
さらに、18年の東京・日生劇場公演「
オクラホマ!」では専科トップ轟悠の相手役として、ヒロインのローリー役を好演した。
「一番、忘れられない役です。歌もお芝居もすべてが勉強になりました」
十分なキャリアを積んで、次なる目標は?
「娘役というより、役者でありたいと思っているんです。与えていただいたものを私らしく演じていきたいし、悪っぽい役もやってみたいですね」
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