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月組大劇場公演「ME AND MY GIRL」評
劇場中が大フィーバーの楽しさ
2008/4/23  産経新聞大阪夕刊 by 平松澄子
第94期初舞台生44人の、初々しい口上で幕を開ける宝塚大劇場の月組公演。明るく、ハッピーなロンドン・ミュージカル「ME AND MY GIRL」(三木章雄脚色・演出)が、125人もの大人数で上演され、舞台も客席も大にぎわいだ。

ロンドンでの初演は1937年。宝塚では13年ぶり3度目の上演になる人気の作品。1930年代のロンドンを舞台に、下町ランベス育ちのウィリアム(通称・ビル=瀬奈じゅん)が、大富豪のヘアフォード伯爵家の跡継ぎとわかり、紆余(うよ)曲折の末に、めでたく迎えられるコメディー。当時の庶民と上流階級との生活習慣、言葉遣いなどの落差が作品のおもしろさで、社会風刺にもなっている。

宝塚では出演者がみんな若くて美しく、そうした階級の違いはわかりづらいが、二枚目の男役トップスターが、くだけたセリフやしぐさで演じるビルは、それまでにない男役像で新鮮だった。瀬奈も歴代の先輩たちに負けず劣らず、コメディー・センスを発揮して奮闘している。

ビルの恋人サリーも教養のない下町娘という、宝塚の娘役には珍しい設定。この作品で退団する娘役トップの彩乃かなみが、かわいくハジけて好演し、同じく退団する組長の出雲綾が、ビルを指導するマリア公爵夫人役で熟練の存在感を見せている。

娘役の大役ジャクリーンは、男役ホープの明日海りおと娘役2番手の城咲あいのダブルキャスト。それぞれの持ち味の違いが楽しめる新しい試みだ。ただひとり、初演と同じ弁護士パーチェスターを演じる未沙のえる(専科)のひょうきんな演技は絶品の味わい。

宝塚歌劇は1967年の「オクラホマ!」を皮切りに、数多くの海外ミュージカルを、“宝塚色”に染め上げて上演しているが、楽しく盛り上がるなら、この作品が一番。一幕のラスト「ランベス・ウォーク」では、客席へ下りてきた出演者に合わせて、観客も体でリズムを刻み手拍子でこたえる。今回は2階席でも初舞台生が踊っているから、劇場中が華やぐ大フィーバーである。

5月5日まで。東京宝塚劇場公演は5月23日〜7月6日で、初舞台生は出演しない。



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