東京宝塚劇場(東京・日比谷)に14日、新しい緞帳(どんちょう)がお目見えした。

「Horizon」という題がつけられた新しい緞帳は、高さ9メートル、幅24メートル、重さ950キロで、西陣本綴錦織(つづれにしきおり)という手法で織られている。タカラヅカをイメージする淡いすみれ色がベースで、昇る太陽の光に照らされた大海原を思わせる壮大なデザイン。
この日は午前に劇場内で贈呈式が行われ、花組トップスターの真飛聖、娘役トップの桜乃彩音、組長の夏美ようが出席した。
7月の東京公演がトップ就任の東京お披露目になる真飛は「このすばらしい緞帳が開いたら、私たちが立っているのかと思うと、早く私たちの舞台をごらんいただきたいという思いです」と、3カ月後の公演に思いをはせた。
桜乃は「すみれ色の美しい色調に感動しました」と、緞帳を見上げた。
夏美は「緞帳は、お客さまにとっても私たち生徒にとっても夢への扉。新しい夢の扉をいただき、よりいっそう夢と希望にあふれた舞台を作りたい」と表情を引き締めた。
東京宝塚劇場は新装開業した2001年から「夢」という題の緞帳を使っていた。「Horizon」は“新劇場”の2代目の緞帳になる。
ともに高砂熱学工業(本社・東京)が提供している。
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真飛らの発言は以下のとおり。
桜乃彩音 すみれ色の美しい色調に大変感動しております。東京公演は3カ月先ですが、早く公演したいなと、とても楽しみな気持ちでいっぱいでございます。
真飛聖 本日初めて拝見させていただいて、ほんとうに心が温まるような緞帳だと思いました。ふだんは舞台に立っている側なので、表から見ることはなかなかできないのですが、きょう客席から拝見させていただいて、このすばらしい緞帳が開いたら私たちが立っているんだな、という思いました。早く私たちの姿(東京公演)を見ていただきたいです。すばらしい緞帳を見ていただいて、心を温かくしていただいてから、さらに私たちの心温まる舞台を見ていただきたいです。
夏美よう 優しくて、温かくて広がりに満ちた緞帳でして、私たち宝塚の舞台は、緞帳が夢の扉でございます。客席のお客さまにとっては、舞台が始まる前の夢の扉ですし、宝塚にあこがれて入りました私たち生徒にしましても、その夢の扉が開いて舞台を繰り広げるわけですから、ほんとうに宝物でございます。宝塚にふさわしい夢の扉をいただきまして、よりいっそう夢と希望にあふれた舞台を作っていこうと、心新たに思いました。