−−月組「シニョール ドン・ファン」の新人公演でヒロインのジルを演じました
ジルは姉、マリーのかつての恋人で、人気デザイナーのレオへ復讐の思いを10年間抱き続け、その一方で、大好きなマリーの愛した人はどんな人なのかと思い続けてきた。レオ(紫吹淳)と出会うと、第六感のよな部分でひかれていく。心の奥底の魂の触れ合いというか、どうしようもないところでひかれていく気持ちを出すのが難しかったですね。
−−どのように解釈して演じましたか?
ジルは普通の女の子だったと思うし、だれでも持っている感情だったはず。その歯車がどこかで狂ってしまったのだと思うのです。最後のセリフに、それまでのすべての気持ちを込めました。ジルは、幸せや愛を信じられなかった何年間かを、やっと取り戻していくのです。
−−本役で演じているパトリシアはレオの恋人ですね
レオはパトリシアの、他の女の子にはない、まっすぐで変わったところが気に入ったのだと思います。実はこのパトリシアのほうが役づくりに苦労したんです。けいこでは、どうしても感情が外に出てこなくて演技が1人で猛進してしまう。その日の心のコンディションが直接出てしまう役ですね。
−−男役から娘役に転身して、1年と少したちました
最初は走りすぎて分からなくなっていたけれど、ようやくいろいろ考えられるようになりました。男役の経験も生かし、宝塚の舞台のスケールの大きさを感じられる華やかな娘役になりたいです。
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