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月組東京公演始まる
絢爛に日本物 華麗にコシノ衣装
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宝塚歌劇団月組「宝塚舞踊詩『花の宝塚風土記』」(作演出・酒井澄夫)「ニューミュージカル『シニョール ドン・ファン』」(作演出・植田景子)の東京公演が27日午後、東京宝塚劇場(東京・日比谷)で始まった。8月3日まで。今年の月組の東京公演は、今回のみ。
専科の松本悠里を迎えた「花の宝塚風土記」は絢爛(けんらん)豪華な日本物。「シニョール ドン・ファン」はミラノファッションデザイナーでプレーボーイのレオ・ヴィスコンティをめぐるミステリアスで悲しい恋の物語。デザイナー、コシノヒロコが衣装デザイン・提供などを担当しているのが話題。
27日は午前中に通しけいこが行われ、けいこ終了後、トップスター、紫吹淳とコシノヒロコが記者会見した。
会見で紫吹は「主人公のレオは、コシノ先生を男にしてみたら、こうなるだろうと考えて役作りをしました。ですから、衣装だけではなく役づくりについても先生からお力添えいただいたわけです」と明かした。
すでに宝塚大劇場での公演を観劇しているコシノは「何度見ても涙が出るほど感動する」と絶賛したうえで、「衣装は着る人の感性も大切ですが、宝塚のみなさんはその基本的な感性に演技がプラスされるわけで、倍も美しい。女性のお客様がこの舞台を見ると普段の着こなしに取り入れられるヒントがたくさんあります」と、熱っぽく語った。
●●●会見全文
紫吹淳 月組の東京公演は今年は、今回だけになります。「花の宝塚風土記」は日舞を踊らせていただく日本物で、「シニョール ドン・ファン」は衣装にコシノヒロコ先生のご協力をいだたきました。8月3日までよろしくお願いします。
コシノヒロコ 私のデザインした衣装がこのような形で生かされる舞台は、何度拝見しても新鮮で、胸がドキドキします。涙が出るほどの感動です。
−−デザイナーを演じるにあたり、なにか特別に研究しましたか?
紫吹 コシノ先生が男だったらと考えて役作りをしてみました。衣装だけではなく役づくりのうえでも先生のご協力を得たわけです。なぜ先生を参考にしたかというと、衣装を選ぶ際の先生はとても手際がよく、まるで男性のようにテキパキとやられた。そういう仕事のやり方を参考にさせていただこうと思ったわけです。
−−衣装は演技に影響を及ぼしましたか?
紫吹 ふだんはつけないような大きなアクセサリーを今回、コシノ先生は選ばれたわけですが、大きなアクセサリーであればこそ、これを投げたりする演技が生まれました。
−−コシノさんは舞台をごらんになっていかがですか?
コシノ どの衣装もすごくバランスよく着ていただいています。着こなすということはその人のセンスに負う部分が大きくて、自分のものとして消化できて初めて生かされます。宝塚のみなさんはそういう基本的なセンスにプラスして演技をしているわけですから、倍美しく見える。現代の物語で現代の衣装なので、今の人が見て「新しい」と感じられるデザインを心がけました。ごらんになった方のおしゃれにプラスになるような着こなし、アクセサリーなどをたくさん入れてあります。
−−宝塚の男役の衣装は基本的に肩幅が広いものですが、コシノさんはそのあたりを変えたと以前、おっしゃっていましたが?
コシノ いかにバランスよく見せて男役のシルエットを出すかを考えました。ショーの最後のタキシードなど、女性でもあのまま着てみたいと思わせますよね。
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SUMiRE DATA |
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6月27日(金)
text & photo by
石井健 |
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