第16場 身を捨てて
五郎八姫に離縁を言い渡した忠輝は
主水正にも暇を出す。
そのころ、忠輝の謹慎所の警護の兵士が数を増し、
これは家康が亡くなったからに違いないと
主水正は判断。
単身、将軍のもとへと忍び込んだ主水正。
腹を切り、野風の笛を示しながら、
地下に潜ったキリシタン、
家康の200万両の話を交え、
忠輝を脅かしてはならないと伝える。
気圧される秀忠。
主水正の武士道に心打たれた柳生宗矩は、
野風の笛を忠輝に届けることを約束。
主水正は、安心して果てる。
父親の三九郎同様、
命をはって身を捨てて忠輝に使えた主水正。