あこがれの元星組トップスター、紫苑(しおん)ゆうの「紫」をもらい、好きな字の「涼」と組み合わせて考えた芸名という。
「紫苑さんの大ファンでした。退団されて音楽学校の講師になられたのが、私が本科生のとき。教えを受けた第1期生なんです。ドキドキしながら“紫の字ををいただきたいんですが…”とご本人にお聞きしたら、“うん、いいよ”ってすごい簡単に言っていただいて、感激でした」
芸名通り涼やかな男役のホープ。新人公演の主役を「プラハの春」と「ガラスの風景」の2回経験した。
「自分の無力さを実感しましたが、おけいこはすごく楽しかった。舞台に立って初めてセンターライトを浴びたときは、真っ白な世界って感じでびっくりしましたね」
今年の仕事始めは、18日初日のバウホール公演「恋天狗」の初主演だ。5組連作公演第2弾の民話ミュージカルで、柚希礼音主演「おーい春風さん」との2本立てになる(24日まで)。
「すっごくうれしい。これまで経験したことのない農民の役ですが、今はお芝居が大好きになったので、その勢いでがんばります。新境地をぜひ見てください。今年は自分からアピールして、もっともっと夢をかなえていきたいですね」
ステップアップするたびに、舞台に対する欲もふくらんでくるようだ。
星組 涼紫央
平成8年入団 大阪市出身