「万葉集」で柿本人麿が琵琶湖にちなんで詠んだ歌「天の海に雲の波立ち月の船…」から「月船」。女帝の持統天皇の幼少名の鵜野讃良皇女(うののさららのひめみこ)から「さらら」。命名者は万葉画家の鈴木靖将さんという。
「母が芸名は『万葉集』からつけたいって、面識もないのに鈴木さんに会いに行って、お願いしたんです。おそれおおいんですが、名前負けしないように頑張らなくてはと思っています」
愛称も「さららん」。
入団1年目に異例のテレビCMに出演し、新人公演の主役を宙組時代に1度、月組に替わって「長い春の果てに」など2度の、計3度も経験した期待の男役ホープ。
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28日初日のバウホール公演「春ふたたび」で初主演する(併演は北翔海莉主演「恋天狗」。2月4日まで)。
「日本物で位の高い役。すごくいい役だけれど難しい。私、お芝居ってお料理と似ていると思うんです。ちょっとした調味料などの度合いで、味や仕上がりが全く変わってくる。それに1回だけの新公と違って、お客さんを意識しますね。初日から千秋楽へとどんどん増えていけばうれしいし、それが次の公演にもつながることが大事だと思います」と、プロ意識もしっかり芽生えてきた。
目指す男役像は、「お芝居は地に足のついた役者に、ショーはカリスマ性を見せたいですね」と話していた。
●月船さらら 平成8年入団 滋賀・大津市出身
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