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キラキラのアイドル、HANACHANGにふんした花ちゃん |
−−「傭兵ピエール」(東京宝塚劇場、22日まで)で、ジャンヌ・ダルクを演じています。
小説「傭兵ピエール」(佐藤賢一著・集英社)を上演すると聞いたときは、ジャンヌ・ダルクは難しい、大きな役だなあと思っていました。お客さまも映画などで知っているジャンヌ像を思い浮かべたと思いますが、台本を読むとそのイメージとずいぶん違っていましたね。
−−確かに従来のイメージとはずいぶんかけ離れています。
神がかった戦いの女神という存在でなく、純粋で可愛(かわい)らしくて、それゆえに世間とズレている女の子。その純粋さで傭兵たちを変えていくのです。
−−役作りは難しかった?
このズレている演技が難しいですね。ジャンヌのズレを演技のズレに感じて、空回りしているようで、何だかあせっちゃって。ズレがわざとらしく見えないように、間(ま)を大事に、毎日工夫しています。
−−好きな場面は?
好きなのは、戦いが終わり、ピエールさん(和央ようか)たちとお別れをするところです。頼れるのはピエールさんと分かっているけれど、言いたいことを言えないシーン。お姫さまの役が多かったので、今までとは違うエネルギーで演じています。
−−一方、ショー「満天星大夜總会」では、アジアのアイドルにふんする場面があります。
「花ちゃーん」と呼ばれる場面は、最初は恥ずかしかったです。お客さまが冷めてしまうのではと初日が開くまで不安でした。
−−実際は、「花ちゃん」ではなく、HANACHANGという役名を連呼されているんですよね?
“HANACHANG”というスリの女の子がアイドルになっていくという設定で、あくまで花總ではなく、役として演じています。キレイな衣装を着てフワフワと踊っているより、こういう役があるほうが楽しいですね。
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