−−星組トップスターになって最初の作品「蝶・恋(ディエ・リエン)−燃え尽きるとも」と「サザンクロス・レビューIII」で全国ツアー公演中ですね。
昨年、中国公演を行った作品で、ただ、セリフの部分が増えています。演じている雪若は舞楽の道を究めることを目指している普通の男です。心ひかれる仲間だった霧音が女性と知り、恋へと変わっていきます。最後の場面は、思いを伝えるすべのなかった切なさに、頭が真っ白になってしまいます。「生きてさえいれば…」という雪若の気持ちがつらくて。切ないですね。
−−非常に強い愛の物語
今の時代にこれほど思い合う愛って少ないでしょうね。そこまで1人を愛し抜けるのは、やはり舞台ならではでしょうか。そんなふうに生きられたら面白いだろうなあと思います。
−−ショーの「サザンクロス・レビューIII」は
一転してラテンのリズムで血が騒ぐ。お客さんも一体になって盛り上がり、ダンスも多くて楽しいですね。
−−トップになっていかがですか?
トップになって違うのは、ふっと隣を見るといつも檀れいちゃんがいることかな。それから今までは恋愛を横から見ている役ばかりだったので、恋愛を演じられるのがうれしいです。
−−専科から星組のトップになったわけですが
専科に行き、組を離れていたからこそ、宝塚で何をしたいのか見えるようになりました。檀ちゃんとは宝塚が好きで、残していかなくてはいけない宝塚らしさを大事にしたいと思う感覚が似ていますね。星組は元気で、パッとこっちを見てくれたとき、みんなキラキラしているんです。今が頑張り時だと思うので、みんなで競い合ってさらに力をつけていければいいなと思っています。