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指揮者 岡田良機:すみれの園を創る人たち
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動きに合わせたテンポを
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宝塚歌劇オーケストラの最ベテラン指揮者。8月13日初日の宝塚大劇場の花組公演「La Esperanza(ラ・エスペランサ)〜いつか叶う〜」でタクトを振る(9月27日まで)。アルゼンチンのブエノスアイレスを舞台にしたラブ・ロマン。「ぼくは芝居ものを担当することが多いので、BG(バックグラウンド)としての音楽が、作品の雰囲気にピタッとはまったときが一番気持ちいいですね」という。
今年は大劇場の幕開けとなった花組の「飛翔無限」「天使の季節」、4月の雪組「スサノオ」に次いで3度目だ。
創立90周年を迎えた宝塚歌劇は、大正3年の第1回公演から生演奏だが、当初は生徒が舞台と楽器の両方を担当していた。公演回数が増えるとともにその両立が困難になり、10年から男性奏者も加入。11年には楽員養成所を設けて音楽家の補充につとめ、13年に宝塚シンフォニー・オーケストラを設立、15年からは宝塚交響楽団として活動を始めた。戦後の昭和26年に宝塚管弦楽団と改称して歌劇の伴奏に専念することになり、平成12年に宝塚歌劇オーケストラと改称した。現在、指揮者は4人いる。
岡田さんは昭和18年大阪・箕面市生まれ。京都市立音楽短期大学(現・京都市立芸術大学)でオーボエを専攻し、38年大阪フィルハーモニー交響楽団に入団。オーボエの首席奏者として活躍して、作曲家の外山雄三さんから49年に「オーボエ協奏曲」を贈られている。
宝塚のオーケストラには49年にオーボエ奏者で入団し、57年より指揮者に転向した。「ベルサイユのばら」「風と共に去りぬ」「エリザベート」など、宝塚歌劇を代表する作品の指揮を数多く担当している。
「宝塚歌劇は音楽のジャンルは多彩だし、舞台はすべてが夢とロマンの世界。オーケストラは常に、縁の下の力持ちの存在だと思っています。舞台は生きもので毎日変わる。生徒さんの動きや呼吸に合わせたテンポが大事になりますね」
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