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演出家 藤井大介:すみれの園を創る人たち |
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主演者の魅力、引き出したい |
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アテネ五輪の開会式とタイミングを合わせるように、宝塚大劇場でギリシャ神話をモチーフにした花組のショー「TAKARAZUKA舞夢(まいむ)!」が、13日に開幕した(9月27日まで)。その作・演出を担当。幻想的なポスター(天野喜孝作)、元X JAPANのYOSHIKI提供の新曲…と、話題満載の作品である(関連記事:制作発表)。
「ギリシャ神話には現実離れした美しさを感じて、いつかやりたいと思っていた。主演男役の春野(寿美礼)は不思議なオーラを持っているのでゼウス神の役にして、ストーリー性のあるショーにすればおもしろいのではと。ぼくの作品で公演ポスターを作ってもらったのは初めて。うれしくて部屋に貼っています」
創立90周年の今年は、3人の演出家が競作する趣向のショーを、年頭の「アプローズ・タカラヅカ!」に次ぎ、棹尾となる「タカラヅカ・ドリーム・キングダム」でも手がける(関連記事:製作発表)。
「みんな自分が一番と思ってやっている。その戦いは違う刺激がありますね」
昭和44年東京生まれ。日大芸術学部演劇学科在学中の平成3年に、宝塚歌劇団演出助手の試験に合格。研修期間を経て翌年、大学卒業後に入団した。
「母方の親族が宝塚の大ファンで、ぼくは生後3カ月から舞台を見ていたそうです。中学のころには黒木瞳さんが好きになり、自然な流れで大学は演劇学科へ、サークルはミュージカル研究会に。歌劇団の採用は100分の1の確率でぼく1人だけでした」
演出家デビューは9年のバウホール「Non−STOP!」で、大劇場デビューは12年のショー「GLORIOUS!!」。その後「Cocktail」「Joyful!!」などショー作品が多く、芝居はバウの「から騒ぎ」「イーハトーヴ 夢」がある。
「なぜかトップスターのサヨナラ作品に縁があって、プレッシャーも大きいけれど度胸もつきました。ショーでも芝居でも、その時々の主演者の魅力を引き出し、宝塚でしか見られない作品を作っていきたい」
名作「ノバ・ボサ・ノバ」の名演出家、鴨川清作さんを尊敬しているそうだ。
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