|
作曲・編曲家 鞍富真一 すみれの園を創る人たち
|
 |  |  |
アクセントや仕掛けを工夫
|
 |  |  |
宝塚大劇場で上演中の雪組公演「青い鳥を捜して」(14日まで)では、第4場Cのマーチングバンドの音楽を作曲。前作の星組「花舞う長安」、来年元日開幕の宙組のショー「レヴュー伝説」をはじめ、毎年10作品前後の作・編曲を担当している。
「宝塚の仕事を手伝うようになって20年近く。一時、離れていたんですが、また7、8年前から多くなりました」と、温和な物腰で語る。
◆◆◆
昭和27年京都生まれ。父親も同じピアニスト兼作曲・編曲家で、小さいときからピアノを仕込まれて育った。
「でも、小学4年のときにやめたんです。電気通信の道へ進み、通信士の資格を持っているんですよ。それなのに趣味で始めたバンド活動がおもしろくなって、高校を卒業したあと、本格的に音楽に取り組むようになりました」
神影孝雄とブルーナイツ・オーケストラ、古谷充とフレッシュメン、馬詰のりあきとザ・スクラッチなどにピアニスト兼アレンジャーとして参加。平成6年に独立してからは作曲、編曲の仕事が中心になり、シャンソン・コンサートや杉良太郎、天童よしみらの劇場公演、OSK日本歌劇団公演など幅広く活動している。
宝塚ではバウホールで、OGの深緑夏代や当時現役だった明日香都らのシャンソン・コンサートの伴奏や編曲を担当したことがきっかけになり、しだいに仕事の輪が広がっていったという。
「大劇場は中元(清純)先生が最初に声をかけてくださったんです。その後はオリジナルの作曲も少しずつ始めて、高橋(城)先生や寺田(瀧雄)先生らともご一緒するようになりました」。印象深い作品を聞くと、「国境のない地図」「サザンクロス・レヴュー」「ヘミングウェイ・レヴュー」などをあげた。
「宝塚の舞台は豪華絢爛(けんらん)でまぶしくて、大人数なのが魅力。ダンスの振付がしやすいように、音楽はアクセントや仕掛けを工夫する必要があります。100%満足することはないので、もっとアイデアを出して、いろんな音楽を作っていきたい」
|
 |  |  |  |  |  |  | (C)2004.The Sankei Shimbun All rights reserved. |
|