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作曲家(顧問) 吉●(=崎の俗字)憲治 すみれの園を創る人たち
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歴史の半分…テーマ曲多数
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宝塚歌劇のテーマ曲として愛唱されている、「清く 正しく 美しく」や「タカラヅカ・フォーエバー!」などを作曲した、歌劇団を代表する作曲家。創立90周年の今年は何かと記念行事が多く、よく歌われた。
来年は早々に宝塚バウホールで上演される花組の人情噺「くらわんか」(1月2−18日=蘭寿とむ主演、28日−2月6日=愛音羽麗主演)の作曲を担当している。
「上方落語をアレンジした作品なので、河内音頭みたいなイメージで作曲してみたんです」と穏やかにほほえんだ。
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昭和8年徳島生まれ。34年武蔵野音大音楽部(作曲専攻)を卒業して、宝塚歌劇団に入った。8人兄弟の三男で、妹2人はタカラジェンヌOGという。
「妹たちは母親が宝塚ファンだった影響でしょうね。ぼくは旧制中学時代にピアノを習い始めたので、演奏家になるのは無理だから作曲の道に進んだんです。卒業時にたまたま宝塚から求人があって、学校推薦で入団しました。上の妹はすでに音楽学校に入っていましたが、ぼくは宝塚の舞台を見たこともなかった」
作曲家デビュー作は36年の宝塚新芸劇場「吹雪の青春」。翌年に宝塚大劇場の白井鐡造作品「皇帝と魔女」で初めて主題歌「愛の歌」を手がけ、これが出世作となって快進撃が続く。「ノバ・ボサ・ノバ」「ザ・レビュー」「2都物語」「華麗なるギャツビー」「忠臣蔵」…「プラハの春」「野風の笛」「1914/愛」…。気品ある美しいメロディーの名曲を、数え切れないほど生み出した。平成8年にはCD「吉●(=崎の俗字)憲治作品集」を発売。14年には「吉●(=崎の俗字)憲治オリジナルコンサート」も開催している。
「宝塚90年の半分を住まわせていただいて、作品を発表する機会も数も、すごく多いのはホントに幸せです。追い立てられていや応なく作っていくことが、エネルギー源になっていますね。宝塚はいろんなことができる世界で、生徒たちがそれらをこなしていくパワーがすばらしい。自分はできすぎた作曲家人生だと思っています」
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