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花組で活躍する瀬奈じゅん。黒いスーツが端麗な容姿を引き立たせる |
平成16年元日、満員の観客で埋め尽くされた宝塚大劇場は、5組のトップによる口上で90周年の幕開けを告げた。
メモリアルイヤー最初の公演は、伝説のスター春日野八千代が舞う『飛翔無限』、春野寿美礼が2役を演じるコメディー『天使の季節』、各組のトップがゲスト出演する『アプローズ・タカラヅカ!』と趣向を凝らした3本でファンを迎えた。
祝典喜歌劇『天使の季節』で、アッサーラ王子を演じる花組の瀬奈じゅんは、12年の舞台生活で初めてのコメディーに挑んだ。
慣れない役で苦労もあった。でも年の初めの記念公演、温かい気持ちになれるような芝居を見せたいとけいこに励んだ。
初日の舞台では小気味よい動きで舞台を駆け抜け、おどけたセリフで場内を笑いで満たした。
歌劇団には90年の歳月が培った「清く、正しく、美しく」という伝統がある。
コメディーにも時代を超えて歌劇団が守り続けてきたモットーを感じて欲しい、と力がこもる。
演じた役が増えるほどに宝塚が好きになる、それと同時に、組のために何ができるか考えるようになった。
舞台人として精一杯けいこに励む姿を下級生に示し、組の雰囲気を盛り上げたいという。
緊張感を維持するためにも仕事とプライベートの切り替えを大切にする。
休演日は家の掃除をして、ゆっくりお風呂に浸かるのがリフレッシュ法という。
オフの時は、自分の時間を持ってしっかり充電、休み明けにはまた新たな気持ちで仕事に挑む。
記念祝舞『飛翔無限』は専科から春日野八千代、松本悠里、轟悠という歌劇団を支えるスターが舞う。
3人が顔を揃えたけいこ場は、いつにも増して緊迫した雰囲気に満たされた。
宝塚の伝統を築き、伝説を生んできた3人の舞を、時が経つのを忘れて見つめ続けた。
12年の経験を積んで迎えた90周年を「“今”の自分で迎えることができて幸せ」という。
宝塚の伝統を忘れることなく、またそれに溺れることなく「常に可能性を秘めた男役をめざしたい」と新たな一歩を踏み出した。
タカラヅカ90th きらめく星は、大阪夕刊で新しく始まったグラビア連載。大判の写真が魅力です。ぜひ、紙面でその美しさをお楽しみください。
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