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大空祐飛(おおぞら・ゆうひ) |
−−月組「薔薇の封印」(関連記事:東京公演始まる)では、全くタイプの違う3役を演じていますね
2話のフィリップはルイ14世の弟。フランス王朝のコスチューム物ですが、コミカルさを意識して型の演技より少しおかしみを加えています。悪役として憎まれても、逆に同情されてもいけない。自分で自分をかわいそうと思いすぎて、それがおかしく見える人。クスッと笑いながら、どこかかわいいなと思っていただければと演じています。3話は、演出の小池修一郎先生に「ユダヤ人の哀(かな)しさが出ないといけない」といわれました。2話とはうってかわって重い役ですね。
−−そして、現代のシーンではスーツ物になります
衣装とかつらで、所作もせりふ回しも自然と変わりますね。いろんな男役の要素がいつのまにか蓄積されていたのだなと感じました。引き出しからとっかえひっかえ出しながら演じて、それを面白がっている自分を発見しました。
−−苦労は
いつもと同じけいこ期間で3役を作るのはやはり大変で、最初からエンジンをフル回転でした。でも、いろいろなタイプの男役に変わりながら大空祐飛の要素は1つじゃないと実感しましたね。見ている方にも見比べる楽しみがあるようです。
−−この作品で退団するトップスター、紫吹淳(関連記事:永遠の記憶)に言葉を
「だれのまねでもない、自分だけの道を切り開けばいいのだ」と目の前で見せていただきました。最近、仕事が充実してきたと感じます。私も心を開放して、自分自身に自由に演じていこうと思っています。
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