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くに・なつき
昭和47年入団 大阪市出身 |
大ファンだった汀(みぎわ)夏子(元雪組トップ)に決めてもらった芸名という。
「『なつき』はなんとなく私が付けたくて、それに合う姓をいくつか考えて、あこがれの汀さんに選んでいただいたんです。ありがとうございますって感じでしたねぇ」
また、日舞の名取り名は花柳萩真理(はぎまり)。
「今から考えると、邦楽の“邦”でもあるので、自分に合ってる芸名だったかなと思います」
組長も経験した大ベテランの娘役。入団時は男役だったが、「上級生にも下級生にも背の高い人が多かった」そうで、3年目に転向した。
キリッとした容姿もあって、芝居で強い女性を演じる機会が多い。なかでも「皇帝」での暴君ネロの母親、アグリッピナの熱演は強烈な印象だった。
「娘役を超えた大役で、少しでも男役を経験したのが役立ったかなって」
近作では「傭兵ピエール」(関連記事:東京公演始まる)で王妃ヨランドを貫禄たっぷりに演じた。
「出番が最後の一場面だけで難しかったけれど、アッと驚く結末のカギになるいい役でした」
宝塚歌劇創立90周年の今年の初仕事は、4月17日からの月組ツアー公演「ジャワの踊り子」になる。
「まだどんな役かわからないんですが、ツアーは久しぶりで楽しみです。私が常に心がけているのは、新鮮でその役らしくいること。初心を忘れず、100周年に向けて盛り立てていかなければと思っています」
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