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宙組 花總まり:タカラヅカ90thきらめく星たち
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『風と共に去りぬ』舞台に命
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秋らしいシックなファッションが似合う花總まりさん。娘役だけに休みの日でもスカートで過ごす日が多いという |
今年90周年を迎えた宝塚歌劇団は、組の枠を超えた公演やイベントで記念すべき年を盛り上げてきた。そんな節目の年もクライマックスを迎えた10月、宙組が全国ツアー公演『風と共に去りぬ』に旅立った。幕開けの横浜は、山手に広がるハイカラな宝塚とは一味違う、きれいな夜景が魅力の港町。そうタカラヅカにはおしゃれな街がよく似合う!(関連記事:「風と共に去りぬ」始まる)
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華麗なドレスでステージを舞う花總。豊かな表現でスカーレットを演じきった |
宙組の花總(はなふさ)まりは平成3年、『ベルサイユのばら』で初舞台を踏み、同6年から雪組の娘役トップとして活躍を始めた。平成10年、姿月あさとと共に宙組の初代主演コンビに選ばれ、話題を呼んだ。
そんな大役とは裏腹に「新しい組に入ると聞いた時は、雪組を離れる寂しさが募り、頭の中が混乱しました」と当時の心境は複雑だった。
宙組は四つの組から選ばれたメンバーが集まった真っ白な組。それぞれの組で受け継いできた、四つのカラーをまとめる大変さもあった。
しかし、けいこが始まれば「自分ひとりが違う組に入ったわけじゃない、条件はみんな同じ。さあスタートするぞ!」と全員の思いが一つになった。けいこを重ねるうちに、和気あいあいとした雰囲気が生まれ、宙組のカラーが育ち始めた。
『ベルサイユのばら』『風と共に去りぬ』『エリザベート』という宝塚を代表する3作品でヒロインを演じた。『ベルばら』と『風共』は再演を繰り返し、知らない人のいない宝塚の宝物。対する『エリザベート』は日本初演。「難しい曲が多く、みんなで苦労を重ねて作り上げたので、初日を無事終えた時には本当に感動しました」と振り返る。
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横浜で幕を開けた『風と共に去りぬ』で、バトラー役の和央ようかさんと結婚式を挙げる花總 |
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宝塚大劇場の大きな舞台では、客席に伝わるように声も身振りも大きくなっていく。そんな時でも出来る限り自然な雰囲気で演じることが理想だという。「頭で考えず、演じる人物になりきって、相手の言葉を引き出していく。日々の公演でも、毎回なにかが新しいお芝居を創っていきたい」と真剣勝負の毎日だ。
全国ツアーで初めて宝塚を観た人には「いつか必ず宝塚大劇場に足を運んでいただきたい。大劇場でなければ伝わらない雰囲気を、私たちと共有して欲しい」と訴える。
「命を懸けて演じています」と話す笑顔の中に、舞台に対する愛情があふれていた。
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