ENAK TOPへCinemaClipへENAK INTERVIEWへコレ聴き隊へ
nEWs3o'clockへ音楽記事一覧
演劇記事一覧晴読雨読訃報記事一覧
SUMiRE STYLE
全組index花組記事index月組記事一覧へ雪組記事一覧星組記事一覧宙組記事一覧専科記事一覧へ
SUMiRE MEMO
by 平松澄子
10月25日(月)
詳細は公式サイトで
11月8日まで、宝塚大劇場。
連載 産経新聞における主な塚関連連載記事は次のとおりです。

・東京本社が発行する毎月第1、3月曜日朝刊の「ザ・タカラジェンヌ」

・大阪本社が発行する毎週土曜日夕刊の「すみれの園を創る人たち」


・大阪本社が発行する夕刊では、毎月不定期火曜日に大判の写真をあしらった連載「タカラヅカ90th きらめく星たち」も。

番組表 東京版朝刊TVメディア面のBS・CS欄にはCSチャンネル「TAKARAZUKA SKY STAGE」の番組表と解説を毎日掲載しています。

OG関連記事 演劇一般など、それぞれ活動のジャンルごとに掲載しています。
ENAK編集部
編集局文化部
新聞バックナンバー購入方法
宝塚大劇場星組公演「花舞う長安」 「ロマンチカ宝塚04」
大型トップコンビにぴったりの“世紀のメロドラマ”
花舞う長安−玄宗と楊貴妃− 堂々とした体躯と伸びやかなおおらかさが、中国唐王朝の黄金時代に君臨した6代皇帝・玄宗にうってつけの湖月わたる。絶世の美女と称(たた)えられる楊貴妃は、きっとこんな姿だったろうと思わせるほど、中国装束が似合って美しさが際立つ檀れい。「花舞う長安−玄宗と楊貴妃−」(井上靖原作、酒井澄夫脚本・演出)は、大型の星組トップ・コンビの持ち味を生かした役柄で、絢爛(けんらん)たる王朝絵巻で酔わせる“世紀のメロドラマ”になった。

過ぎし日の夢に浸る玄宗は、万能の力を持つという仙人(英真なおき)に、亡き玉環(楊貴妃)にもう一度逢(あ)わせてほしいと願う。皇帝になって国家を治めた玄宗は、牡丹(ぼたん)の花のように美しい玉環を婚約者の寿王(柚希礼音)から強引に奪い、後宮に迎えて貴妃の位を与え、一族を厚遇した。しかし、2人の愛が深まる一方で国は衰退し始め、軍事的に力をつけた将軍・安禄山(安蘭けい)が反乱。扇動された国民は楊一族を呪(のろ)い、楊貴妃の死をもってようやく混乱は鎮まるが…。

史実も原作も政治と権力の激しい確執が背景にあるが、舞台はあくまで純粋な恋物語。説明不足やつじつまの合わない部分は多々あっても、トップ・コンビのしっとりとした芝居にうっとりして、すべては払拭(ふっしょく)。愛を深めた玄宗と楊貴妃が水蓮の花の中で歌い舞う幻想的なシーンに、河村隆一作曲のバラードがよく合う。宝塚はやはり、スターの人(にん)に合った芝居で魅せることを再認識させられた。

戦闘の殺陣シーンはなかなかの迫力。宦官・高力士役の星原美沙緒(専科)の巧演が光る。

ショー「ロマンチカ宝塚’04−ドルチェ・ヴィータ!−」(荻田浩一作・演出)は、イタリアを中心に1950−60年代の地中海をイメージして展開する。明るく開放的な色彩は、湖月がトップの星組にぴったりで、その中にノスタルジックな味わいと不気味な陰影を加えたのが、荻田演出ならではのスパイス。

舞台いっぱいに「ヘ」の字型に掛かるリアルト橋の装置、矢代鴻(専科)の退廃的な歌唱がきいている。



このページの上に
(C)2004.The Sankei Shimbun All rights reserved.
spacer.gif