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タカラヅカ90th きらめく星たち |
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花組 ふづき美世;ふわっと自分の色で |
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宝塚の娘役らしい清楚な雰囲気のふづき美世。清潔感を感じさせるタカラジェンヌになりたいという |
大正2年に宝塚唱歌隊として産声を上げた宝塚歌劇は、観客数の増加をうけて、同10年に花組と月組に分かれ公演数を増やしていった。その後雪組、星組が生まれ、最も新しい宙組が誕生したのは平成10年。
それぞれの組が持つ5つの個性が、大劇場を訪れる観客に毎回違った楽しみを提供するのも歌劇の魅力の1つ。
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『TAKARAZUKA舞夢!』のパレードで踊るふづき。ギリシャ神話の世界で結婚の神ヘラを演じる |
ふづき美世は平成7年『国境のない地図』で初舞台を踏んだ後、花組で舞台人としての歩みを始めた。転機となったのは平成13年の宙組への組替えだったという。
「初めは組が違うと、けいこへの取り組みから楽屋の雰囲気まで、いろんな違いがあることにことに驚きました。でも宝塚を愛する気持ちは同じだとも教えられました」と話す。
1年半後に花組に戻った時には、娘役トップという組のカラーを担う立場となった。「宙組の主演娘役、花總まりさんのすごさがこの立場になってしみじみわかりました。舞台で輝いているだけでなく、けいこ場での姿勢など学ぶべき点も多く、そんな理想の娘役のもとで勉強できたことは幸せでした」と組替えでの収穫を語る。
8月13日に幕を開けた花組公演『La(ラ・) Esperanza(エスぺランサ)』で画家志望の娘ミルバ、『TAKARAZUKA舞夢(マイム)!』ではギリシャ神話の女神ヘラを演じている(関連記事:製作発表)。
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『La Esperanza』で春野寿美礼さん(左)とダンスを踊るふづきさん。息の合ったトップコンビに客席からは拍手が起こった |
“La Esperanza”は希望という意味。「劇場にお越しいただいた皆様に、希望を持つ大切さを思い出せるような芝居がしたい」と話す。
今回の公演は印象的なポスターも話題になっている。制作したのは天野喜孝。映画「陰陽師」などで話題を呼び、イラストから映像までジャンルを超えた活動を行うアーティスト。
青を基調とした幻想的なポスターで、撮影の時にはイメージがわからず不安もあったが今までに見たことがないような美しい仕上がりを見て、すっかり気に入ってしまった。
愛称は「ふー」。ふわっとした雰囲気がいかにも宝塚の娘役にふさわしい。
しかし、しっかりとした口調は娘役トップとしての自覚を感じさせる。「今までは役をこなすことで精いっぱいでした。これからは周りを見て感じながら、はっきりとした自分の色や個性を出していきたい」と自分らしさを模索する。
歌劇団が持つ5つの個性が彼女の成長を支えてきた。転機となった宙組時代、花總まりから娘役のあり方を学んだ。彼女から受けた一番の影響は、と聞くと−少し考えた後に、「それは秘密」と、照れ笑いを浮かべながら口を閉ざした。
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