−−第4場B−−
宝皇女
一方、政治状況は混沌とし始めていた。蘇我本家の権勢を快く思わない者が出始めた。聖徳太子の息子、山背大兄皇子は推古帝の後を舒明帝が継いだことに不満を抱いていた。やがて舒明帝が亡くなると後を継いだのは宝皇女だった。山背大兄皇子の不満はいよいよ募る。それをほくそ笑みながらみつめている人影がいた。鎌足(瀬奈)だった。