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月組   紫城るい    
2000.06.10産経新聞夕刊 田窪桜子


 第九場「月読宮」で巫女(みこ)のイレーネ=写真左=をやらせていただいています。コミカルなお芝居の中で唯一ロマンチックなシーンなのですが、お芝居では初めての娘役。四年間男役をやってきたので少し気を抜くと男役に戻っちゃう。毎日緊張しています。

 このシーンはすっごくきれいで、宝塚大劇場の時は毎日、舞台そでから見ていたんです。東京公演でイレーネをやると聞いたときはもうびっくりしました。でも、迷っている場合ではないので、とりあえず全力で挑戦しようと決めたんです。一シーンとはいえ大劇場でひとりで歌わせて頂けるなんてすごく幸せなことです。

 身分の違う月読様に一目ぼれして、一緒に死んでもらえる。そういう女の幸せを表現したいですね。マミ(真琴つばさ)さんの演じる月読様=同右=が本当にすてきで、毎日、見とれながら演じています。

 新人公演ではうってかわって男役。プレスリーの遺伝子を組み込まれてしまうピートを演じました。こちらは自由に元気にっていう感じで演じました。

 男役と娘役、どちらがやりやすいですかと聞かれますが、声の出し方やしぐさは違うけれど、私の場合どちらも役をつくらないとできない。演じるということでは一緒です。どちらもやりたいし、舞台でこんなすてきな役を演じられて“うれしいし楽しいし幸せ”っていうのが今の気持ちです。

                 ◇

 しじょう・るい 名古屋市出身。1997年「仮面のロマネスク」で初舞台。「LUNA」の東京公演でイレーネ役を演じ、澄んだ歌声と可憐な容姿が話題に。


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