[ 産経新聞フロントページ | 産経新聞インデックス]
カット
専科   樹里咲穂    
2000.06.17産経新聞夕刊 田窪桜子


 バウ・ロマンス「FREEDOM」(木村信司作・演出)でカルメンを演じます。娘役ではないですよ。オペラの「カルメン」の男女を逆転し舞台をアメリカに置き換えた作品です。

 カルメンは婦人警官のジョーシー(遠野あすか)に出会い、いちずに愛します。ジョーシーがホセにあたりますね。ミカエラにあたるのがジョーシーの婚約者のクラーク(夢輝のあ)です。とにかく「自由に生きる」がテーマ。普通は世間のしがらみなどで自由に生きる勇気はなかなか持てないけれど、カルメンは我慢なんてしない。たとえ悲劇が待っていても、自分らしく生きたいと自由奔放に欲望のまま行動します。

 ちらしのコピーが「こんな男に惚れてみないか」で、同じ歌詞の歌もありますからねえ。大胆でしょ。カルメンはそれだけ強い男。宝塚の男役だからこそできる役ですね。音楽がとても気に入っています。カルメンはロック感覚で、クラークはジャジーな感じ。お芝居ではクライマックスにいくにつれてカルメン、クラーク、ジョーシーの心が入り乱れていく、そこがいい。出演者自身も役にしばられないよう、自由奔放に演じていきたいです。

                  ◇

 二十三日まで宝塚バウホール、二十九日−七月四日、東京・外苑前の日本青年館。問い合わせはTEL03・3212・1221。

                  ◇

 じゅり・さきほ 平成2年、「ベルサイユのばら」で初舞台。月組の男役として活躍。10年、「ウエストサイド物語」のアニタに抜てきされる。同年、宙組へ組替え。今回の「FREEDOM」でバウホール初主演を果たす。


 産経新聞購読お申し込み  産経Web-S お申し込み
産経Webに掲載されている記事・写真の無断転載を禁じます。すべての著作権は産経新聞社に帰属します。(産業経済新聞社・産經・サンケイ)Copyright 2001 The Sankei Shimbun. All rights reserved.