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雪組   貴城けい    
2000.07.01産経新聞夕刊 田窪桜子


 今、ベルリン公演の真っ最中です。第一部の日本物の「オリエンタル・ファンタジー『宝塚 雪・月・花』」の秋の場面で、「姫」をやっているんですよ。最初はきれいな女役なのですが、最後は本性を現して蜘蛛(くも)の精になる役です。フィナーレも女役で、こちらはなんと「美女」。女役は初めてで、日本ではまず見られない姿ですね。女役の着物の着方や踊りなど何もかも初めてで、お引きずりが足にからまったりけいこは大変でした。基本的なことから上級生に教えていただいて勉強しました。

 二部の洋物のショー「グランド・レビュー『サンライズ・タカラヅカ』」では、三点倒立や太鼓など、普段やらないことをたくさんやってます。ほかにも、宙組さんがショーでやられたゴスペルのシーンなど団体の場面が多いので、宝塚群舞の良さを味わっていただきたいですね。

 海外公演は初めてで不安もありましたが、楽しみもあります。今回は各組からの選抜メンバーなので、けいこ場では見たことのない人たちも多く、刺激もたくさん受けました。

 私自身は、宝塚っぽい男役を目指していきたいですね。ここにいるからできる宝塚らしいことをやっていきたい。その時いただいた役を自分の一二〇%まで出して演じることで、ベルリンのお客さまにも、宝塚の独特の世界がうまく伝わればいいなとがんばっています。

                  ◇

 たかしろ・けい 平成4年初舞台。「仮面のロマネスク」「浅茅が宿」など新人公演での主役も多い雪組男役のホープ。4月には「ささら笹舟」でバウホール初主演し好評を博した。


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