 小川 甲子(おがわ・かつこ)
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新劇場には初の女性支配人が誕生した。小川甲子(かつこ)さん。
甲にしきの名前で活躍した往年のトップスターだ。
昭和49年に退団し女優へ転身。俳優、萬屋錦之介と結婚後は女優業を引退していた。
「2年前、阪急電鉄の小林公平会長に偶然お会いした時、新しい劇場の仕事をしたいと申し出たんです。生まれて初めての会社勤めですし、思ったよりずっと大変でした。でも、望んだ仕事をさせていただけるのですから、今までの経験を生かし、少しずつ広げていきたい」
控えめに話す。
宝塚歌劇団への復帰は26年ぶりだが、愛情はひと一倍強い。
「劇場にいらっしゃるお客様の明るく弾んだ笑顔を拝見すると、本当に楽しい仕事だと感じます。新劇場は『レビューを見るんだ』という雰囲気があふれています。そこに立ってお客様をお迎えする私が、そういう雰囲気作りのひとつとして役立てばと思います」
営業・広報担当として若いスタッフを引っ張っていこうと張り切っている。
「宝塚を食わず嫌いの男性にも、"おいしさ"を知ってほしいですし、とにかく、いろんな方に見にきていただきたい。そして、ここから新しい物語が生まれ、東京・日比谷のランドマークとなっていくのが夢です。そのためにもみなさまにかわいがってもらえる劇場にしていきます」