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専科   紫吹淳    
Mostly Classic 02.10/モーストリー・クラシック2月10日号  田窪桜子


紫吹しぶき・じゅん 群馬県出身。愛称リカ。86年、「レビュー交響曲」で初舞台、花組に配属。89年、ニューヨーク公演参加。94年、「サラン・愛」でバウホール公演初主役。ロンドン公演に参加。96年、星組に移り、97年、「エリザベート」のルキーニ役で好評を博す。同年、月組に。「ブエノスアイレスの風」「プロヴァンスの碧い空」で演技にも評価を得る。99年、中国公演参加。昨年6月、専科に配属され、各組選抜メンバーを率いベルリン公演へ。初のライブコンサート「ALL ABOUT RIKA」を開催。3月には東京で「プロヴァンスの碧い空」を再演する。月組の次期トップに決定している。(撮影・三好英輔)

 バレエをずっと習っていたのでクラシック音楽は、いつもそばにありました。気がついたら聴いていたという感じ。その分、ロック調のものは苦手かな。

 クラシックは、小さなころから慣れ親しんだ音楽なので心が和むんです。ヒーリング音楽が流行っていますが、私にとってはリラックスできるのがクラシック。他にバラード系をよく聴きます。

 群馬の田舎で育ったので、人混みのごちゃごちゃしたのがだめなんですよ。音楽もゆったりしたものが好きですね。

 今、住んでいる部屋にはたまたま有線が入っていたので、ずっとクラシックを流しています。テレビを音を消してつけっぱなしにして、のんびりと。音楽はそばにあるのが当たり前で、音がないと落ち着かないので有線があってよかったです。

 バレエは本当に好きで、学校を休んででも、おけいこには行っていました。発表会ではいろいろ踊りましたが、「花のワルツ」や「白鳥の湖」が印象的です。プロのバレリーナを夢みたこともありましたが、身長が伸びすぎてあきらめて宝塚歌劇団に、というわけです。

 子供のころはノエラ・ポントワさんのファンでした。パリ・オペラ座が大好きで、バレエ学校の子供たちによる公演も好き。見ているだけで自分も上手になったような気がして、翌日のおけいこは大張り切りでしたね。森下洋子さんを客席で見つけて握手をして頂き、うれしかったこともよく覚えています。大人になってからはシルビィ・ギエムさんの踊りが好きです。宝塚に入ってバレエから離れていた期間があったのですが、その間にバレエ界も変わって、私の好きなタイプも変わりましたね。

 昨年のライブコンサートでは、バレエのコーナーでトウ・シューズを履いて踊ったんですよ。現役の男役では前代未聞でしょうね。ちゃんとトウ・シューズを履いたのは宝塚音楽学校以来ですから、もう大変。忘れていたことをたくさん思い出しましたし、ダイエットにもなりました。

 バレエを始めたのは、体が弱かったからです。男役をやる上でバレエの踊り方が抜けなくて苦労したこともありましたが、バレエをやっていなかったら今の私はなかった。両親に感謝しています。


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