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−−月組「長い春の果てに」(23日まで東京宝塚劇場)で初の女性役(弁護士、フローレンス)に挑戦していますね
最初に配役を聞いたときは、冗談かと思いました。演出の先生に「私の大きさ(身長=170センチ)知ってますか? 男役体形で、きゃしゃじゃないのに大丈夫ですか」って訴えたぐらいです。
−−いつごろから納得できたのですか?
台本を読み、なぜ男役の私がやるのか、わかってきました。演じているフローレンスは弁護士で、仕事もできる格好いい女性です。ストレートな感情で生きていて、本能で行動するタイプ。フランス人の中にいるアメリカ女性ですからダイナミックさも必要。
−−ダイナミックさ。なるほど
一歩間違うと嫌みな女に見える部分もチャーミングに見せることができる。それには、男役であることが生きてくるんです。私も“元”は女なので、思いだしながら演じています。
−−難しかったのは?
今までは「演じる」イコール「男になる」だったので、慣れるまでは時間がかかりました。人間を演じるということでは同じはずですが、肩の力が抜けるまでが難しかったです。
−−当然、メークや鬘(かつら)、アクセサリーなどもいつもと全く違うわけですよね
メークの練習もしました。もともとが女顔なので、顔を作るのではなくメークアップする感じで楽しかったです。ショーでは男役ですが、同一人物と思われないぐらいでいたいです。変身する快感も味わっています。
−−女役を演じた経験から得たものは?
娘役は普段、男役をこう見ているんだなと分かりました。今回得たものが男役にも生きてくると思います。常に体当たりで挑戦していきたいですね。