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手のしびれ要注意
手根管症候群 キーボード打ち過ぎで重傷化も
2007/10/10  東京朝刊 by 武部由香里
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そのうち、女性ホルモンが影響している場合は、昼間より眠っている間にしびれることが多く、明け方にしびれが強くなる。一方キーボードの打ち過ぎによる場合は「手や指を使い続けることで重症化します」。


重症になると、手のひらの親指側の膨らんでいる部分(母指球)が萎縮(いしゅく)してくる。母指球があることで、親指が他の指と向き合う、人間ならではの特徴的な手指の動きとなり、細かい作業ができる。こうした役割のある母指球が萎縮すると、鉛筆を落としたり、OKのサインのような指の形などもできにくくなり、日常生活に支障が出てくる。

藤尾さんは「母指球の筋肉が完全に萎縮すると、回復するのに1年以上かかったり、回復しないケースもあります。早めの治療が必要です」と指摘する。

手根管症候群は神経伝達速度で診断される。専用の装置で皮膚の上から微弱な電流を流し、神経を流れるスピードを測定するが、「2〜3割遅れていると、要注意です」と藤尾さん。また関電病院では、超音波を使った画像診断で、腱鞘の疲労状態もみる。

治療は、軽度の場合は手首に添え木をして、動かさないようにするだけで軽快することが多い。安静にしても効果がないときは、ビタミンB12の服用やステロイド剤の注射をする。重度の場合は、手術を行う。

手術では、正中神経に触れたらすぐに分かるように局所麻酔を行い、靱帯を切って、神経を圧迫から解放する。「従来は手首から手のひらにかけて数センチ切り開き、術後もギプスが必要でした。今は、内視鏡を使ったり、小切開で済む手術法を行っており、術後も包帯だけです。包帯は1週間ほどでとれます」。手術は日帰りで、負担が軽減されてきているという。

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