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||庄野真代インタビュー[2]

音楽的な工夫だけではなく1976年のデビュー以来「見たこと、体験したことが加わっている」ことも、彼女ならではの味わいとなっているようだ。

庄野真代 それは、一言でいえば「生活者としての声」だという。

生活者としての声
「『飛んでイスタンブール』(78年)も、5枚目のシングルでやっと出たヒットでした。そんな私が華やかないわゆる“芸能界”にいた、といえるのは、その78年から2年ぐらいのことでした」

「飛んでイスタンブール」の後も「モンテカルロで乾杯」「Hey Lady 優しくなれるかい」とヒットは続いていたのに、80年、突如として日本を飛び出し1年間海外を歩き回った。帰国してからは大学、さらに大学院で環境問題、途上国問題、国際支援について学び、NPO法人「国境なき楽団」を設立して途上国のこどもたちに楽器を送る活動などを始めた。

「私ねえ、中学生のとき生徒会長だったんです。だから、組織でよいことをするのが、好きなんだと思う」

きっかけを尋ねたら、照れ隠しなのか、笑って言ってから続けた。

庄野真代 「私は音楽をやっているときは音楽家ですが、それをしていないときは一般市民です。だから市民として社会のためにできることはするべきだと考えました。音楽という特技を生かしながら、ふつうに自分ができることをしようと思っているのです」

音楽家である一方で、音楽家ではない自分に何ができるのかも考えている。

「生活者の声」は、そんなところから生まれるのだろう。

「うたい続けることが私の幹だとすれば、NPO法人での活動のほうは枝葉なんですね。幹にちゃんと栄養を注げば枝葉にも栄養が十分いくはずです」

うたい続けるほどに葉は茂り、枝は伸びる。そんな庄野真代という木が栄養を取り込むための新作でもある。

レコ発ライブ 「リミニッセンス」発売記念ライブは26日午後7時半から東京・恵比寿アート・カフェ・フレンズ で。3500円(別に1ドリンク500円)。問い合わせはアート・カフェ・フレンズ03・6832・9050。

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リミニッセンス

「リミニッセンス」
ROPPONGI WAVW RECORDS
XNRW-10005/3,000円

1.モンテカルロで乾杯
2.異邦人〜シルクロードのテーマ〜
3.アデュー
4.中央フリー・ウェイ
5.飛んでイスタンブール
6.わかれうた
7.なごり雪
8.マイピュアレディ
9.SEPTEMBER
10.パープルタウン〜You Oughta Know By Now
11.迷い道
12.アメリカン・フィーリング

庄野真代公式サイトはこちら

レコ発ライブ
5月26日(月)
東京・恵比寿アート・カフェ・フレンズ
午後7時半開演
問い合わせ:アート・カフェ・フレンズ 03(6832)9050


PROFILE
大阪出身。
1973年、ヤマハ・ボーカル・オーディション合格。75年、「フォーク音楽祭」に応募し、関西四国決勝大会でグランプリ。全国大会でスカウトされ、デビューが決まる。
76年、アルバム「あとりえ」でデビュー。
78年、5枚目のシングル「飛んでイスタンブール」が大ヒット。
80年、世界28カ国132都市を旅行。
91年、シンガポール、マレーシア、香港でCDデビュー。
2000年、法政大学人間環境学部に入学。
04年、法政大学卒業、早稲田大学大学院アジア太平洋研究科国際関係学科入学。
05年、平和市民コンサート「セプテンバーコンサートJP」を提唱。9月11日に是国39会場で開かれる。
06年、特定非営利活動法人「国境なき楽団むを設立。早大大学院修了。