星奈 今、多分、頭で考えていることと体の動きとを両立できる、ちょうどいい年齢なのかなって思います。だから、この時期にこの作品に出演できることは、私の人生の中でのビッグイベントになるなあと手応えを感じます。
吉野 ああ、そうだね。そんな気がする。体が動いたところで、青さが抜けない時期もあるし。それに、すごくおしゃれだよね、現代っぽい。ダンス＆ドラマ＆エモーション…まさにそういう感じなんですよ。
ーーほかの舞台と大きな違いは
吉野 笑いがないねえ。いろんな、微笑みはあるんですけどね
星奈 役に近づいていくというより、自分自身に近づいていってる感じが強い。ありのままの感情を大事にしていかないといけないんだなあと実感してます。
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吉野 すごく小人数だからね、つきつめられるんですよね。芝居の中味、踊りに関しても、自分自身に関しても。それが、すごくいいですね。
星奈 宝塚を退団して２年の間に、自分がどういうことがやりたいのか、本当は何が好きなのか、わからなくなってた時期があるんです。この作品に出合えて、本当に好きなんだなあとか、そんな気持ちが再認識できてきました。仕事としてだけでなく、純粋にダンスのものを好きだった、その感覚を思い出し、スタートに立てた気がします。
吉野 見始めると息が抜けない芝居だと思う。感情がすごくゆれるので、お客さまも観ていてさぞ疲れると思う。でも、その疲労感が心地よいものになると思うので、ぜひこの世界に酔いに来てください。
星奈 いろんな愛の形が表現されていくんです。愛って人を優しい気持ちにすると思う。舞台を観ながら何かを思い出すと思うので、それを大事にもってかえってほしいなと思 います。（おしまい）
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