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星組 安蘭けい:タカラジェンヌ夢の軌跡(3)
自在の活躍で松尾芸能賞を受賞
12月9日(金) 大阪夕刊 by 平松澄子
「王家に捧ぐ歌」のアイーダ役
「王家に捧ぐ歌」のアイーダ役
雨に唄えば」に主演した平成15年は、安蘭にとって記念碑的な年になった。そのあと7−8月の宝塚大劇場公演は有名なオペラ「アイーダ」をもとにした1本立て大作「王家に捧ぐ歌」。セリフを歌で綴る意欲作で、タイトルロールのエチオピア王女、アイーダに抜擢されたのだ。

「びっくりしました。女役は雪組のときにショーではやったけれど、星組ではなかったし、本格的なお芝居では初めて。よく劇団も決めたな、冒険するなって思いましたね。演じること自体は男役も女役も変わりませんが、私自身が男役として形になってきたころだったので、女性の声の高さや所作などが自然にはできない。やはり女役を作る作業になりました」

敵国エジプトの武将ラダメスへの恋と、祖国愛の間で板ばさみになる悲劇の王女役を、見事な歌唱力と演技でこなした。同作品は芸術祭優秀賞を受賞する。

さらに同年12月には、3度目のバウ主演作「巌流」で佐々木小次郎に扮し、孤独な男の哀愁を好演。この一連の活躍で同年の松尾芸能賞新人賞を受賞したのである。

「あんな年は二度とないでしょう。いろんなチャレンジをして、無我夢中で舞台に立って、“安蘭けい”としてだけ生きた感じ。またそれを、評価もしていただいた。舞台人としてすばらしい年だったと思います」

宝塚歌劇創立90周年の16年は、宙組に特別出演。「白昼の稲妻」東京公演でランブルーズ侯爵、「ファントム」ではシャンドン伯爵を演じた。

「ランブルーズのときは1人で3日ほどおけい古してすぐ本番。無理のあるスケジュールで戸惑いましたが、ヒゲをつけた悪役の色濃いキャラで、イメージはしやすかった。シャンドンは純二枚目の役で、『ファントム』の世界では異色のキャラ。ちょっとつかみどころがなかったですね。それに改めて、組によってカラーが全く違うこともわかって勉強になりました。星組は濃いなーって思ったし、宙組はクールな感じがしましたね」(つづく)


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