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宙組 蘭寿とむ(4):タカラジェンヌ 夢の軌跡
いろんな色に染まっていきたい
12月15日(金)  大阪夕刊 by 平松澄子
平成17年は9月にハッピー・ミュージカル「Ernest in Love」のアルジャノン役で、東京・日生劇場公演に出演。11月には宝塚大劇場の花組公演「落陽のパレルモ」で国を憂うニコラ役を熱演したが、翌18年の年明け早々、その東京公演中に宙組への組替えが発表された。

とむくん 「衝撃でした。入団して10年が過ぎていたので替わることはないと思っていたんです。その後の数日間は、誰を見ても、何をしてもつらかった。でも、必要としてくれているんだったら、自分の持っているものをすべて持っていこうと、しだいに気持ちを切り替えたんです」

花組での最後の作品は3月の宝塚バウホール「スカウト」。ダンサー兼振付家のショーン役で主演し、2つの異なる世界の中で葛藤(かっとう)する男を、リアリティーあふれる演技で好演した。「カッコいい役がやりたいと思っていたときだったので、うれしかったですね。正塚先生(晴彦=演出家)の作品だし、髪を伸ばしてイメージも変わった。今でもすごく好きな役です」

4月25日付で宙組へ異動。8月の福岡・博多座公演「コパカバーナ」の稽古(けいこ)が始まる7月まで、約2カ月の休みがあった。「これほど長期の休みは入団以来初めて。海外などへも行って大いにリフレッシュしました。予定の決まっていない普通の生活が新鮮でしたね」

コメディーの「コパカバーナ」では支配人の息子サム・シルヴァー役。「崩れっぱなしの役。気取れないこともあって、みんな親しみをもって話しかけてくれたし、すぐ宙組になじめました。元気な組だなって印象ですね」

新しい組での今後の抱負は? 

「環境が変わるとある意味で自由な感じ。周りの固定観念がないのでいろんな色に染まって、いろんな自分に出合っていきたい。花組で育ってきた色を消すんじゃなく両方を出して、宝塚の男役さんって素敵(すてき)だなって思ってもらえるようになりたいと思っています」

次回からは月組の遼河はるひです


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ここは宝塚記事のページです

(1)思い万感、組み替え後初の大劇場公演
(2)「舞台の楽しさ」トップから学ぶ
(3)変化に富んだ役柄を次々体験
(4)いろんな色に染まっていきたい