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宙組 和央ようか、花總まりが退団
サヨナラ 永遠のトップコンビ
7月2日(日)
宝塚歌劇団宙組「NEVER SAY GOODBYE」東京宝塚劇場(東京・日比谷)公演が2日千秋楽を迎え、トップコンビの和央ようか、花總まりがそろって退団。和央は同組トップスターとして6年、花總は雪組時代を入れれば12年娘役トップを務めた希有の存在。押しも押されもせぬ大型トップコンビの最後の日だ。劇場前に詰めかけた約8000人のファンの歓声はひときわ大きかった。

笑顔で劇場を去った和央ようか=東京宝塚劇場前
笑顔で劇場を去った和央ようか=東京宝塚劇場前


カーテンコール(どん帳あげ)を約20分も行うなど総じてド派手な残像をファンの脳裏にしっかりと焼きつけた和央。対して、あまたのヒロインを演じながら最後の日は控えめに和央をたてることに専心して“娘役の美学”ともいうべき姿勢を貫いてみせた花總。それぞれの印象深い姿ですみれの園を旅立った。

ONE HEART 揺れるペンライト
この日は「NEVER SAY GOODBYE」終演後の午後4時45分から和央を中心とした退団者らによる特別の演し物である「和央ようかさよならショー」が行われた。

和央自身の希望で、昨年12月のシアター・ドラマシティ公演「W−WING」の「W・I・N・G」という歌で幕を開け。和央が2メートルの高さのフライングのシーンでバランスを崩して舞台上に転落。骨盤骨折により全治1カ月のけがを負い、公演が途中で中止になったいわくつきの公演だが、和央が客席側に振り返るや観客は総立ちに。リズムに合わせて手拍子が打たれた。

花總まりも笑顔で手を振った=東京宝塚劇場前
花總まりも笑顔で手を振った=東京宝塚劇場前


「ファントム」(04年)からは4曲。まず「僕の悲劇を聞いてくれ」。花總が登場して「You Are Music」。花總が「Home」を独唱する場面も。

出演者全員が舞台に現れて「愛の星」(同)で締めくくり。盛んにペンライトが振られる客席に向かって和央が大きく両手を広げたところで幕が下りて約35分のサヨナラショーは終わった。

続いて退団者本人によるあいさつ。午後5時35分、花總が、タカラジェンヌの正装である緑のはかま姿で大階段を下りてきて、「最本当にありがとうございました。もう、この言葉しか見つからないのです」と観客、関係者らへの感謝を述べると、客席のあちこちからすすり泣く声が聞こえ始めた。

続いて同5時49分。大劇場のとき同様、黒エンビ姿の和央が登場。「とうとう、最後のごあいさつのときがきてしまいました」と切り出し、「タカラヅカの和央ようかに別れを告げます。みなさんの心の中にいつまでも生き続けられますよう。本当にありがとうございました」と深々とお辞儀をした。

同5時57分、幕は下りたが、この後20分近くもカーテンコールが繰り返された。

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永遠のプリンス
同6時45分過ぎ、同劇場内で和央が「本日無事に卒業させていただきました」と記者会見。
今後の予定について問われると「(骨盤骨折の)治療に専念したい。その後についてはゼロになった自分に相談しながら考えたい」と答えた。

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同7時10分ごろから同劇場前を退団者が練り歩くサヨナラパレードが始まった。同8時過ぎに花總が登場。劇場前の道路のはじからはじまでをびっしりと埋めたファンの前をゆっくりと歩く。報道陣の前に立った花總の表情は笑顔。「こちらを向いてください」。報道陣のリクエストにこたえてカメラの放列のあちらこちらに顔を向け、静かに歩き去った。

白いアーチをくぐる和央ようか=東京宝塚劇場前
白いアーチをくぐる和央ようか=東京宝塚劇場前


さらに同8時10分過ぎ、和央が登場。劇場前に並んだファンの間から悲鳴に近い歓声が上がる中、やはりゆっくりと歩く和央。こちらも笑顔。やはり報道陣の要望ににこやかにこたえた。

最後は迎えの車に乗って劇場を去るのだが、車の前には赤いじゅうたんが敷かれ、両側には白バラの鉢植えが並べられ、さらに電飾のアーチまで登場。和央はいったんそのアーチをくぐって劇場の角まであふれだしたファンに手を振り、再度アーチをくぐって劇場正面前のファンにもう一度手を振ってから車に乗り込んだ。ファンの「たかこさんは永遠のプリンスです」という絶叫が日比谷の夜空にこだました。





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