月組 彩乃かなみ Stars of 宝塚
やわらかな笑顔が魅力
昨年、月組の主演娘役となった 彩乃かなみ。愛らしい笑顔は初舞台時から光っていて、歌劇団発行の『宝塚グラフ』には、彼女の笑顔をお手本に就職試験にのぞみ、無事内定を得ることができた大学生ファンからの感謝投稿が掲載されたことも。その場を包み込むようなやわらかな笑顔で、
真夏の月組公演 を乗り切り、8月20日の千秋楽を迎えたばかりだ。
「今回の公演は轟さん(轟悠・専科)も出演されて、ショーでの轟さん、瀬奈(じゅん)さんとご一緒させていただいた『ビッグダイヤ』の場面では、ステキな男役さん2人の間に入らせていただけて光栄でした。轟さんと瀬奈さんは持っていらっしゃる雰囲気がまったく違われますが、その場面で歌われていた『兄弟みた〜い♪の歌詞』と同じで、本当に兄弟みたい…なんて思いました」
宝塚ファン以外の方にはあまり知られていないかもしれないが、宝塚の出演者たちはヘアメイクを自分で行う。娘役にいたっては、豪華な衣裳に合うアクセサリー類、細々とした髪飾り等は自分で調達することが基本。そこでも観客からセンスが問われるという厳しい状況の中、公演を行うのが宝塚歌劇なのだ。
「オペラグラスでアクセサリーの細かいところまで見てくださるお客様もいらっしゃって、気が抜けないですね。ただ公演準備で一番忙しいときに10個位作らなくてはいけないので、負けそうになるときもありますが、妥協せずにがんばっています。お化粧に関しても、これは『得手不得手』ではなく自己責任になってきますから、常に研究してキレイにという自分を磨く勉強をさせてもらっているんだと感じています」
そんな彩乃かなみが出演する次の公演は、全国ツアーの『あかねさす紫の花/レ・ビジュー・ブリアン』。とくに『あかね〜』では、万葉の才媛・額田女王を演じる。
「万葉は現代に比べて女性に対する制約がすごく多かった時代だと思っていたんですが、実際に演じてみると男性も、誰もが自由に生きられなかったのかなと感じて、すごく切なくなりました。どの役にも葛藤があって、それが実際にいた人物だと思うと、物語の深みを感じますね」
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■ あやの・かなみ 
8月7日生まれ。群馬県出身。97年『仮面のロマネスク』で初舞台後花組に配属。98年『SPEAKEASY』で主演男役・真矢みきの恋人の一人、リトル・スージー・リー役で脚光を浴びる。99年バウホール『ロミオとジュリエット'99』のジュリエット役を好演。00年映画『あさきゆめみし〜Lived In A Dream〜』に紫の上役で出演。01年に宙組へ組替え。03年の新人公演卒業まで4度、新人公演ヒロインをつとめる。05年月組へ組替えとともに、主演娘役に。
  
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