花組 東京公演始まる
“木村”小五郎の衝撃の結末
ENAK編集部
宝塚歌劇団花組「明智小五郎の事件簿 黒蜥蜴」(脚本・演出、木村信司)、「TUXEDO JAZZ」(作・演出、荻田浩一)東京公演が6日、東京・日比谷の東京宝塚劇場で始まった。

「明智小五郎−」は江戸川乱歩が生み出した有名な探偵、明智小五郎と女賊、黒蜥蜴の虚々実々の知恵比べを描く。乱歩の「黒蜥蜴」を原作にしながら木村は、時代を昭和33年に繰り下げ、戦争で運命を狂わされた明智と黒蜥蜴の、やるせないラブロマンスを際立たせる、大胆なリメークを施している。
宝石商の娘を誘拐して高価な宝石を狙う黒蜥蜴(桜乃彩音)と、その企みを阻止しようとする明智(春野寿美礼)。ストーリー展開はほぼ原作と同じだが、したたかなイメージが強い黒蜥蜴を、20歳そこそこの純粋な“少女”としたことで、物語のテイストをがらりと変えている。
明智が戦争孤児の少年たちで探偵団を組織しているのに対して、黒蜥蜴は少女たちを救済してアジトの楽園で暮らす。そのための資金を金持ちから巻き上げているという解釈。追いつ追われつの過程でふたりは互いの愛を確認し合うが…。結末は衝撃的だ。
「TUXEDO JAZZ」は、1920〜50年代の古きよきニューヨークを舞台にし全編ジャズでつづるるショー。矢代鴻(専科)のインパクトある歌声は欠かせない。恒例のロケットをタップで見せる趣向が新鮮だ。
この日は午前に舞台げいこが行われ、けいこ後、トップスター、
春野寿美礼が劇場内で会見。「明智小五郎は宝塚では異色かもしれませんが、いかに宝塚に見せるかが問われます」と意欲的に語った。
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