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宙組「バレンシアの熱い花」「宙 FANTASISTA!」大劇場公演評
劇画から抜け出たような新コンビ
   大阪夕刊 by 平松澄子
宙組が誕生して今年で10周年。宝塚大劇場では4代目トップスターとなった大和悠河と、3代目の娘役トップ、陽月華のお披露目公演が行われている。

写真をクリックしてくださいキュートで若々しく、華のある新コンビの魅力が弾けるのが、コズミック・フェスティバル「宙FANTASISTA!」(藤井大介作・演出)だ。

宇宙で誕生した王子(大和)が、月、火星、水星、木星、金星、土星と旅をすることで成長し、太陽となって新たに宇宙を照らす王となるという、まさに宙組10周年を象徴するショー。回り舞台をうまく使って、場面転換するたびに彩りが変わるセットで、大和が躍動する。宇宙の王女ブリリアントの陽月も、そのときどきの星にさまざまな姿で現れる。どこにいても目を引くふたり。デュエットダンスは劇画から抜け出たようにかわいくて美しい。

ミュージカル・ロマン「バレンシアの熱い花」(柴田侑宏作・演出、中村暁演出)は、昭和51年に月組で初演された作品の初めての再演。19世紀初頭、フランスに占領されていたスペインのバレンシアを舞台に描く、復讐(ふくしゅう)と恋の物語である。

前領主の嫡男フェルナンド(大和)は、父を暗殺した張本人が現領主ルカノール侯爵(悠未ひろ)と知り、遊び人を装って復讐の機会をうかがう。恋人をルカノールに奪われたロドリーゴ伯爵(蘭寿とむ、北翔海莉が役替わり)と、妹をルカノールの部下に殺されたフラメンコ歌手のラモン(同)も仲間に加わり、国を憂う義勇軍とも協力して復讐を果たすが…。

大和はロングブーツのコスチュームがかっこよく、フェルナンドを慕う酒場の歌手イサベラ役の陽月と、情熱の恋に突っ走る。蘭寿は硬軟自在の演技、北翔は歌唱力が光り、三者三様の個性が見どころだ。 この記事は携帯サイト「芸能サンスポ」でも読めます それぞれの役がきっちり描かれていて、ホロ苦さが残るラストまで、骨格のしっかりした作品。「瞳の中の宝石」(寺田瀧雄作曲)などの主題歌も記憶に残る名曲揃い。ひとつひとつを丁寧に演じることで勉強を重ね、新生宙組として大きく向上してほしい。

この公演で退団する鈴鹿照(専科)は、密偵役が初演とは異なる結末に変わって役がふくらみ、得難い味が際立つ。

30日まで。東京宝塚劇場公演は8月17日〜9月30日。





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