兄妹3人の名前を合わせて考えた芸名という。

「兄が大輔、私が菜月 妹が小百合。大切な人の名前をつけたかったんです。うまく入って、しかも読みやすかったので、これでいいなって。両親も喜んでくれました」
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楚々としたはかなげな風情を持つ娘役のホープ。6月18日まで宝塚大劇場で上演中の「エリザベート」の新人公演(22日)で、大役のタイトルロールのヒロインを力強く好演した。
「芯のある魅力的な女性の生涯を演じられて幸せです。後半の母の部分が一番難しいけれど、やりがいがありました。着飾って鏡のドアを開けて出るシーンは気持ちよかった」
本公演では女官、娼婦、スコットランドの美女など複数の役を忙しくこなしている。
高校卒業後、関西のジャズダンスの専門学校に行く予定だったが、母親に勧められて宝塚音楽学校を受験。1回で合格して人生が変わった。
「母が宝塚の大ファン。小さいころからモダンバレエを習っていたので、最後のチャンスだから受けてみたらと。受かるなんて信じられませんでした。学校時代の成績はすごく悪かったですね」
初舞台は「
花の宝塚風土記」。その年の5月に雪組に配属され、10月には樹里咲穂のコンサートに最下級生で出演。
「舞台ってすごく楽しいと思えて、自分が大きく変われました」
平成17年には宝塚バウホール「DAYTIME HUSTLER」のメアリー・アン役、18年バウの「YoungBloods!!」の小百合役で初ヒロインを経験する。同年の大劇場「
堕天使の涙」の本公演では準ヒロインの踊り子イヴェット役、新公では初ヒロインになるリリスを演じた。
「昨年からあれよ、あれよという感じでいろんな役をやらせていただいて。ただ、ヒロインの役はみんな最後に死ぬんです。まだハッピーエンドをやったことがないので、『ミー&マイ・ガール』のような明るい作品もやってみたい。どんな役の中にも自分の個性を出せればいいですね」。
