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雪組 梅田芸術劇場公演
もうひとつの“ベルばら”シリーズ 公演始まる
2008/5/17  速報 by 平松澄子
宝塚歌劇雪組の全国ツアー公演「外伝ベルサイユのばら−ジェローデル編−」「ミロワール−鏡のエンドレス・ドリームズ−」が17日、大阪の梅田芸術劇場メインホールからスタートした。

外伝ベルサイユのばら−ジェローデル編−

“宝塚の忠臣蔵”ともいわれる最大のヒット作「ベルサイユのばら」を、これまでの作品とは全く視点を変え、主役も音楽も踊りもすべてを新しく作り直す「外伝3部作」の第1弾。ファンの期待は大きく、チケットは即日完売の人気で客席は熱い。

水さんととなみちゃん 今回、トップスターの水夏希が演じる主役のジェローデルは、名門貴族の御曹司で美貌と知性を兼ね備えた近衛隊少佐。近寄りがたいデカダンスの雰囲気を持ち、女性に心を動かすことはなかったが、オスカルに出会って求婚するが…。

娘役トップの白羽ゆりの役はスウェーデン貴族フェルゼンの妹のソフィア。兄と一緒にフランスに来てジェローデルと出会い、趣味や考え方がフィットして心ひかれるが、思いを口に出せない楚々とした令嬢だ。

幕開きはピンクを基調にしたセットで“ベルばら”らしい華やかさ。プロローグの紳士の水は真っ赤な衣装で登場する。遅れてうしろから出てきた白羽は真っ白なドレスだ。

となみちゃん 数パターンのプロローグが終わると、そこはフランス革命後の1795年、パリの修道院聖堂。新しく皇帝になったナポレオンの暗殺を企てたという犯人を追って、兵隊たちが踏み込んでくる。修道女になっているソフィアが兵士たちの無礼を厳しく制したあと、傷ついたジェローデルが姿を現す。

そして、フランス革命前の回想シーンへ。栄華を極めたベルサイユ宮殿での貴族令嬢たちの歌やダンス。ジェローデルのオスカル(音月桂)へのプロポーズ。ジャルジェ家で開かれる舞踏会。フェルゼン(彩吹真央)のスウェーデンへの帰国。ブルボン王朝の終焉(しゅうえん)となる国民議会会議場から革命へ。幽閉された国王一家を救うため、フェルゼンに助けを求めるジェローデル…と、歴史は進み、ラストは再び修道院に戻る。

みずさん 原作の劇画やこれまでの宝塚作品の知識がないと、人物関係やストーリー展開がわかりづらいかもしれないが、全く違和感なく没頭できる。「愛」「ベルサイユ」「バラ」の言葉を多用する歌詞、笑いをまじえての会話、運命の悲劇をリンとして受け止める美しさなど、まさしくもうひとつの“ベルばら”に仕上がっている。

フランス貴族の誇りに生きる水のジェローデルは、毅然としたクールビューティーのかっこよさ。白羽はマリー・アントワネットとは違う秘めたシンの強さを持つソフィアを、控えめな演技で見せている。音月のオスカルはぴったりのはまり役。彩吹のフェルゼンは見せ場は少ないが、歌唱力とうまさで印象に残る。 革命シーンはやはりダンスで見せ、ロベスピエール役の彩那音がリーダー格。乳母のマロングラッセは飛鳥裕で、専科から萬あきら(ジェルジェ将軍)と一樹千尋(ブイエ将軍と隊長)が出演している。

ショー「ミロワール」は今年、宝塚大劇場と東京宝塚劇場で上演したショーだが、出演者が33人と少なくなり、さまざまなシーンで役替わりが見どころ。白羽がかわいくロケット・リーダーをつとめている。

囲み会見のみずさんととなみちゃん 終演後、水は「私は4年連続の全国ツアーで、“ベルばら”はジェローデルで4役目(アラン、アンドレ、オスカル)になります」とあいさつ。

記者会見では「全国ツアー公演で、再演ではない全くの新作は今回が初めてで久しぶりに緊張しました。でも、幕が開いたとたん、ウワァーというお客様の声が伝わってきて、やっぱり“ベルばら”だなぁと実感しました。音楽も繊細なメロディーで“ベルばら”のテーストは生きているし、期待していただけると思う。それぞれの役を深めて各地を回ります」と晴れやかな表情で語った。

ツアー公演は6月15日まで行われる。





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