第9場 花井三九郎の死 だが、忠輝のイスパニア行きの決定は思わぬ悲劇を招いた。 藩主たる忠輝が去るのであれば藩はつぶれ、民が路頭に迷う。この責任をだれかがとらぬばと、三九郎が切腹してしまうのだ。 戦国の男らしい、けじめをつけた生き方だった。忠輝は、イスパニア行きを断念する。そして、大阪夏の陣が始まる。