「母が姓名判断でつけてくれたんです。あとで『嘉月』が私の生まれ月の3月の意味もあるって知りました。『絵理』は本名なんです」
その母親は元タカラジェンヌで女優の上月(こうづき)左知子。
子供のころから宝塚歌劇より新劇の舞台が好きだったそうで、「舞台の女優さんになりたいって母に言ったら、じゃあ宝塚なら何でも教えてくれるからって、受験したんです」という。
芝居巧者のベテラン男役。女役も自在にこなし、役柄は老若男女と幅広い。
昨年10月のバウホール公演「Switch」は伊織直加ら同期生4人だけの舞台で、嘉月は1人で何役も演じ分けて本領を発揮した。
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月組 嘉月絵理
平成元年入団
東京都世田谷区出身 |
「すごく楽しかった。私は男役も女役もこだわりがなくて、どちらもやりたい。男役って違う性の人生を生きられる分、女優さんだけよりおもしろいですね」
現在は名古屋で月組・中日劇場公演に出演中(20日まで)。ミュージカル「長い春の果てに」では本公演と役が代わり、ヒロインのエヴァ(映美くらら)の祖父で、がんこな老人のベルナール役だ。
「芸事って正解とかがないし、奥が深い。私はどんな役でも、いつも変わらず新鮮な気持ちで取り組むよう心がけています。それに地方での公演はその土地のおいしいものが食べられるのも楽しみ。名古屋は味噌カツが好きです」
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