−−10月上旬のバウ公演「Switch」は、大変な評判でしたね
実はこの連載の5月に紹介したクレイグ・アームストロング「アズ・イフ・トゥ・ナッシング」(東芝EMI)から3曲選んで使っていたんですよ。
−−最後は有名な「マイ・ウェイ」をロック調に編曲したものを歌っていましたが
歌っていて気持ちのいいテンポでしたね。そう、編曲といえば、懐かしいトトの「スルー・ザ・ルッキング・グラス」(同)は、「朝日のあたる家」を変わった編曲でやっているのがおもしろかった。
−−トトは米国のロックバンドですね。最近、精力的に活動を再開しています。60年代英国のバンド、アニマルズで知られる「朝日のあたる家」と伊織さんの関係は?
「朝日のあたる家」は私もディナーショー「ラヴ・ビート」で歌ったことがあるんです。同じ歌でも歌い方、編曲によってまったく違って聞こえるのがおもしろい。
−−変わるという意味ではまさに音楽はまさに「Switch」ですね(「Switch」は犯罪者と彼を追う刑事の顔が入れ替わる物語)。ところで、トトのこの作品は他人の歌ばかりを演奏しているんですよ。だから、全編編曲の妙味を楽しめる
そうですね。それに演奏の雰囲気が宝塚の音楽っぽいような。燕尾服(えんびふく)で踊るのに似合うかもしれないし、宝塚ファンなら気に入ってもらえるかも。
−−今回はあと2枚おもちですね。両方とも最近流行のコンピレーション作品ですね
コンピレーション作品ってとても便利ですよね。テーマに沿った選曲がされているので。たとえばテレビで使われた洋楽曲を集めた「HAPPY」(東芝EMI)は朝、純粋のクラシック曲からピアソラまでを収録した「クラシカル・エヴァー!byリクエスト」(同)は夜、眠る際にどうぞ。