ラダメスの勝利の凱旋を知った
アムネリス(檀れい)は、
アイーダ(安蘭けい)を呼び出し、
「ラダメスは戦死した」とうそをつく。
悲しみのあまり、「ラダメスを愛していた」と
吐露してしまうアイーダ。
アムネリスの怒りは頂点に達し、
ラダメスの無事を告げ、
「そのことがむしろ、おまえを苦しめることになるだろう」と
毅然としていう。
檀のアムネリスは、その気品に圧倒される。
単に嫉妬するお姫様ではない、
その気高さ。
一方、男役の安蘭が敢然と挑んだ娘役、アイーダ。
男役としての安蘭のファンには申し訳ないが、
予想をはるかに超えた見事な女性ぶりは、
いわゆる宝塚らしい仮想の世界を超えた
生々しさすら感じさせ
檀の冷徹なまでの気高さとの好対照は
絶妙の組み合わせになっている。