星組「王家に捧ぐ歌−−オペラ『アイーダ』より−−」東京公演始まる
人はいつまで争い続けるのか
宝塚歌劇団星組「グランド・ロマンス『王家に捧ぐ歌−−オペラ「アイーダ」より−−』」(脚本・演出、木村信司)の東京公演が19日午後、東京宝塚劇場(東京・日比谷)で始まった。湖月わたる、檀れいの新トップコンビのお披露目公演。11月3日まで。


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イタリアの作曲家、ジュゼッペ・ヴェルディ(1813−1901年)の有名なグランド・オペラ「アイーダ」(1869年)を原作にしているが、一部、原作にはない解釈を加え、「戦いは新たな戦いを生むだけ」というメッセージを鮮明に打ち出す。

音楽は独自(作編曲、甲斐正人)の旋律が全編に流れる。第9場「凱旋(メンフィスの門)」では、“世界のプリマ”といわれるロシアの名バレリーナ、マイヤ・プリセツカヤが振付をしているのも話題。また、男役の安蘭けいがエチオピアの王女、アイーダを演じている。

原作のもつ力だけではなく、これをミュージカルとして昇華させ、群舞と合唱で、圧倒的に迫る。湖月わたるが、「命をかけたらしい」と話す甲斐の旋律は実際、素晴らしく、単に大作という以上に宝塚ファンにとどまらない広い観客に訴える力をもつ舞台になっている。

19日は開演に先立ち、午前、舞台げいこが行われ、終了後劇場内で湖月が会見。

「平和への願いというメッセージに、宝塚ならではの夢とロマンとが加わった作品。このメッセージはいまの時代に通じるはず。(新生星組の)スタートとして、とてもありがたい作品。一丸となってがんばりたい」と力強く語った。

湖月わたる 会見一問一答

click−−これが、東京におけるトップスターお披露目公演だが

私は、いちファンだったころ、東京宝塚劇場に通い詰めました。いま劇場は新しくなり、当時とは別ですが、やはり感慨深いです。

−−新生星組は?

全員がひとつのものに向かって燃えている。その姿を見て、新生星組のスタートにとってありがたい作品に恵まれたと感謝しています。千秋楽まで、さらに次回の舞台まで、この団結力というパワーで進んでいきたいです。

−−この作品の魅力は?

魅力、ですか? オペラ「アイーダ」という作品に込められたメッセージは、いまの時代にも通じる、平和への願いで、そこに宝塚版ならではの夢とロマンとが加わっています。歌はすべてオリジナルで、甲斐正人先生が“命かけて”作ってくださったような作品で、すごく熱い思いを感じ、これにこたえられるよう1曲1曲、心を込めて歌いたいと思います。

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9月19日(金)
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「王家に捧ぐ歌」評
マイヤ・プリセツカヤが宝塚を語る
マイヤ・プリセツカヤが振り付け
「王家に捧ぐ歌」制作発表
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