「ルートヴィヒII世」のゾフィー=写真左=を演じた一番の感想は、「すてきな役にめぐり会えた」ということ。学ぶことが多い役です。
ゾフィーはエリザベートの妹で、ルートヴィヒ(愛華みれ)=同右=と婚約しますが、最後は婚約を破棄されます。おけいこでは演出の植田景子先生に、「けなげさが足りない」と注意されました。ゾフィーのけなげさは、ルートヴィヒを好きでいればいるほど見えてくると思います。
まず、ワーグナーのアリアを歌いながら登場します。ドイツ語でオペラですから、歌唱指導の楊淑美先生に特訓してもらいました。ミュージカルナンバーは一曲の中にゾフィーの感情の起承転結すべてが込められています。その一曲で役のふくらみやテーマをどう出すかが難しいですね。
曲そのものもメロディーラインがきれいで、とてもすてきなんです。だからこそ、いい曲だったね、だけで終わらないように、ゾフィーの感情がちゃんと見えてくるように歌うのが大事。でも、逆に気持ちを入れすぎると曲のよさが見えてこない。どちらにも偏らないよう気をつけています。
ゾフィーは、歌で始まり歌で終わる役ですから、のどのコンディションにはとても気をつけています。私にとって歌は、口に出して特別に好きというより、もう私の一部っていう感じですね。