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月組   真琴つばさ
深紅のバラ投げ、東京宝塚劇場にサヨナラ
   
02.13産経新聞 田窪桜子
撮影・大西史郎


 劇場内で行われた退団記者会見で答える真琴つばさ=東京・日比谷の東京宝塚劇場
真琴つばさ  本日は月組千秋楽にお越しいただきありがとうございます。今、こけら落とし公演を無事に終え、ひと安心したところでございます。なんなりとご質問をお願いいたします。

---- サヨナラショーの構成、選曲について

真琴  これまでに私が主役をさせていただいた公演から--ということで、それが”真琴つばさの集大 成”かなと思い、そこからサヨナラーショーを構成させていただきました。

---- 最後に大階段を降りてくるときの衣装を黒燕尾にした理由は

真琴  理由はふたつございます。ひとつは私はいかり肩なもので着物を着ると、とても似合わないのです。男役らしく終えたいので、最後は格好よく、美しくしたいと思いまして黒燕尾にしました。

---- 東京宝塚劇場の最後の公演を終えた今の気持ちは

真琴  これが、”退団への道”のすべてのスタートだと思っています。

---- 入団したときのことを思い出してみると、いかがですか

真琴  振り返るのは、辞めてからにしようと思っています。

---- 一番の思い出、辛かった事などは

真琴  辛かったことも楽しかったこともすごくいい思い出になっておりまして。この短時間ではお話できません。ディナーショーをしますので、その時にいらしていたければよろしいかと思います。

---- なぜ今、退団を?

真琴  もう十分、夢がかなってしまいましたし、ここは、どんどん真中に立つ人が変わっていくのがいいところだと思います。ですから、退団を決意しました。

---- ショーの中で「まだ見ぬ未来」という言葉を使って表現されましたが、何ですか ?

真琴  それが分からないから、まだ見ぬ夢なんです。これから訪れてくると思うので。それが見つかるまでは。今、見つけてしまうと、舞台ができなくなりそうで、まだ分かりません。こんな答えでいいですか?

---- 退団後は自由な時間が増えてくると思いますが、トライしたいこと、やってみたいことは

真琴 やってみたいということより、私は人間がとても好きなので、人間とずっとかかわっていられたらなあと思います。一人でこもるようなことはしたくないなあ

---- 最後のあいさつで声がつまられたようでしたが、何が胸によぎられたのか

真琴  あの、じわじわと涙があふれそうになるのですが、まだ泣くのはよそうと思っていまして。(泣かないように)自分とのお客さまとの闘いでした。

---- 外はすごく寒いのですが、チケットのない人たちが劇場の前で待っています。その人たちに何か一言

真琴  私、忘れておりました!あいさつのときにいおうと思っていたのですが、きっと今日は入れないお客様がいらっしゃったと思います。寒いときも暑いときも私についてきてくれて本当に感謝しています。最後の日にはその皆様ひとりひとりに届くようにお礼の言葉を伝えたいと思います。

---- ファンの思いはどのような感じで伝わりましたか

真琴  日本物(祝祭舞「いますみれ花咲く」)から泣いていらっしゃるファンの方がいらっしゃって…、この私のために泣いてくださる人たちがいてありがたい--という気持ちでいっぱいでした。うん、ひとつひとつ思いあがることなく、今までやったことをきちんとお伝えしないといないなあと思いました。

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